内容説明
多彩色陶磁に飾られたモスクは、それ自体が陶磁器の建築物。つまり、精神の器、生活、信仰の器なのだ。チューリップやカーネーションといった花鳥文様、アラビア文字などを描いたタイルが、見るものを幻惑へと誘う―迷宮の都イスタンブールから、激しい労働争議に揺れる東欧の窯まで旅をした。恍惚たる夢幻の境地で精神を肉体から解放しシェレフェー(乾杯)。
目次
おおらかな陶磁器たちに、感謝をこめて―はじめに
トルコ
二つの大陸を眺めながら―イスタンブール
モザイクは色彩の交響曲―アヤ・ソフィア
歴史を動かす女の涙―トプカプ宮殿
ミナイ手の継承者―ユルドゥス窯
紀元前からの陶器の産地―イズニク
街を見下ろすスルタンの墓―イェシル・トゥルペ
陶芸(チニ)の街―キュタフィア
柔らかい目を持つ陶器―キュタフィア・チニ窯〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ルス
3
読了しました。2024/09/19
Kuliyama
2
トルコの陶磁器、イズニク焼について知りたく手にしました。世界にいろいろな焼き物があるのだな、と改めて思いました。2023/03/19
アキコ
1
陶磁器という視点から、その土地の歴史、窯元と職人の人間像を綴っています。ヨーロッパ陶磁器の旅という題名で全6冊出版されています。この本は、トルコ、ハンガリー、チェコスロヴァキア、ポーランドについて書かれています。カラー写真が豊富で、パラパラと見るだけでも楽しめます。地図があれば、場所とその陶磁器のイメージが結びつくと思いました。綺麗な陶磁器には、沢山の職人と物語があることを気づかされます。2015/05/20