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出版社内容情報
中学生になった元は、原爆で家族を失い、自身も白血病で死にたがっているクラスメートの相原に生きる希望をもってほしいと、ある作戦を立てる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
98
時代は朝鮮戦争へ突入。戦争の痛みを忘れ好景気に湧き立つ世間だが、学校にはレッドパージ、中岡家には平和都市建設で立退要請が迫る。盲信追従しないことや敵わずとも必死の抵抗を見せる姿勢自体は勿論重要なことだが、朝鮮戦争をあまりにダイレクトにGHQや富裕層に責任転嫁しており、右翼=アメリカのヒモという定式化や警察予備隊(自衛隊)の全否定など左翼思想による無差別的批判は昨今では相応の注釈が必要だろう。ストーリーが二部に入ってフィクショナルに傾倒したことや、キャラクターから生彩や覇気が減退したのも緊張感を削いでいる。2023/08/15
のぶのぶ
16
平和を訴えているのに取り締まりにあう。なにか矛盾しているような気がするが、今もあまり変わっていないのではと思う。5年たっても、原爆症で苦しむ人が多い、住む場所を奪われてしまう方がいたことが分かり、ピカによる被害者が救済されることがなかったことが分かった。朝鮮戦争でも、原爆を使う計画があったのには驚いた。国際的世論でブレーキが掛けられたそうで、そういうことが大事であることが分かる。元も成長し、自立への道を歩んでいく巻。自立、一緒に暮らしてきた家族がバラバラになっていく、ちょっと寂しいものです。2016/09/15
てん
11
戦争の前後で恥も外聞もなく信条を転換する大人たち。学校教育の中にもそれは表れる。日の丸、君が代については今も話題になるが、拒否感の理由にやっと納得できた。原爆の後遺症の症状が出て自分の死と向き合わざるを得なくなったとき、投下直後の遺体処理を見て「自分はそのように扱われたくない」と骨壺を自ら作ろうとする夏江。ゲンたちは長兄の結婚を機にそれぞれの道を歩き始める。それぞれのものの見方、立場がある。重い。2023/08/16
にゃむこ@読メ13年生
8
ゲン中学生に。平和を訴え、米の原爆投下は間違っていた、と否を唱えるゲンたちの担任教師は、レッドパージ(赤狩り)で強制解雇。GHQ支配下の日本では米に関する言論統制がかなり厳しかったようだ。また、原爆投下時に亡くなった実姉の代わりと、ゲンが親しんでいた夏江姉ちゃんが亡くなる。米ABCC(原爆傷害調査委員会)の職員が夏江の遺体を引き取りたいと臨終直後に病院へ訪れる。他国から米国が原爆攻撃を受けた時の対策として原爆が人体に及ぼす影響を解剖して研究するために。日本人はモルモット、人体実験にされたのか(怒)2013/08/13
むきめい(規制)
5
再会したが……。2018/10/14
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- 週刊SPA! 2021/02/16号
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