内容説明
筆記・随筆・地誌類など汗牛充棟の文献世界を渉猟し、中国の幽鬼妖怪の種々相を暢達な筆致で説き明かす。“怪力乱神”を語り、中国古来の霊魂観、幽鬼妖怪観を探究する、碩学による博引旁証の大著。巻末に事項・書名索引を付す。
目次
鬼趣談義
墓中育児譚
亡霊嫉妬の事
髪梳き幽霊
鬼卜―亡霊の助言によって吉凶を占う事
再説・借屍還魂
鬼求代
鬼索債
泡と蝦蟇
関羽に扮して亡霊の訴えを聞く話
柩の宿
鬼買棺異聞
産婆・狐・幽霊〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
45
中国の幽冥所を隔てた人々の事、様々な怪異を紹介した一冊。兎に角頁を繰る事に、その古今の書籍から引かれる博引旁証にひたすら圧倒される。内容も怪力乱神を紹介して余すところがなく、どの章を読んでも面白くない所がなかった。それにしても自分の棺を買いに来る幽霊、前世での貸しを取り立てるための転生、殭屍のあれこれ(映画と違って薄く毛が映えるらしいですよ)、夜這いに来る石人形や泥人形と中国の怪異ってどれもこれもバラエティに富んでいて、妙にカラッとしているなあ。どの話も妙に現世と地続きというか、生臭いというか。2014/07/24
あたびー
40
本邦にもそこそこの怪談が伝わっているが、中国の怪談といったらそれこそ星の数ほどありそうだ。怪談だけを集めた書もいくつもある。この本はありとあらゆる中国の書を読んだ著者が、怪談をふるい分けカテゴライズし、要約して紹介してくれるというなんともありがたい本なのであります。読んでみると、飴買い幽霊やら耳なし芳一の原型もここにある。有名な僵屍(キョンシー)は走屍と本邦では呼ばれる。頭を外して髪を梳かす幽霊や異常な出産で生まれる干魃など中国独自の想像力で生まれたらしい怪異も。例が豊富に引いてあり少しずつ読むのが宜しい2026/01/06
武井 康則
13
副題の通り。十分堪能できる分量。中国の幽鬼、妖怪について、博引傍証とあるけど、その通り、博覧強記、こんな人がいるんだ。中国の幽霊、妖怪について。柳田国男の「妖怪談義」中国版を考えればいい。子育ての幽霊、借金を取り立てる幽霊、髪を梳く、首がないなどテーマごとにまとめている。ホラーなどの種本にも最適。2021/08/16
アカツキ
11
中国の筆記、随筆、地誌類などから幽鬼妖怪の話を取り上げ、分類してあらすじを紹介した本。大きく分けて幽霊、キョンシー、妖怪の三本柱。人や物を幽霊と勘違いする笑い話も。多量に紹介されるので、これ一冊読むだけでも結構満腹になる。ところどころに入る著者のツッコミが好き。翻訳されてなさそうな本が多く、読める人が羨ましい…。2025/06/18
bittersweet symphony
3
著者の沢田瑞穂さんは1912年生まれの中華に関する百科全書派的な知識のつけ方をされた中国学者の方。本書は76年に出版されたものの文庫版(98年刊)。中国の幽鬼妖怪に関する記述を古今の各種文献から渉猟、そのタイプごとに分類記述するスタイルの本です。そんな訳で同工異曲の話が内容割愛するとか、きりがないので止めるとか言いながら延々続くことになるわけで、キョンシーの元ネタである腐乱しないで活動する死体キョウシの話など個々の話はそれなりに興味深い内容でありながらこれは読み通すのが辛かった。2009/11/02
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