内容説明
さいはての地・知床半島羅臼を訪ね、ロシア国境近く流氷の中でのスケトウダラ漁やトド猟をはじめ、厳しい自然との対峙を体験する。極寒の中、逞しく明るく生きる羅臼の人びととの熱い交流を、限りない愛情と独特の筆致で描く痛快紀行文。
目次
プロローグ 初めての羅臼
第1章 氷海に生きる
第2章 凄愴の浜
第3章 白い冬
第4章 この地はわが心のふるさと
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
氷柱
8
521作目。9月16日のみ。北の地の雄大さと恐ろしさを垣間見ることができる。文体もカチッとしていてかつ固すぎるところもなく紀行文としても良質な部類に入る。少し古い時代の話になるのでリアルタイムの状況と少しズレがあるだろうけれど、それもまた紀行文の醍醐味である。自然との取っ組み合いが生々しく描かれる。同じ日本と思えない程の魅力と希望と恐怖がそこには詰まっている。そしてやはり熊は怖い。憧れを抱くものの、軽々しく行きたいとは言い出せない。2019/09/16
やす
2
羅臼の人々との交流が目に浮かぶ。 旅行に行った記憶と照らしながら読んだ。2024/03/10
イエテイ
1
羅臼に最後に行ってからもう5年経つ。瀬石温泉とか相泊とか懐かしい。流氷、颪、イカやバフンウニの話も新知識。羅臼岳とか登ってみたいけど羆いるのに覚悟いるなあ。2016/06/19
yamakujira
0
極寒の地、北海道の羅臼に生きる人々をえがく。取材者の客観的な視線が、いつしか友人の目となり、人々を想うあたたかなまなざしが心地よい。知床半島の世界遺産登録で、羅臼の人々の暮らしも変化したのだろうか。 (★★★★☆)