内容説明
諸白醸児を名乗る醸造学の第一人者で、東京農大の痛快教授が“語部”となって繰り広げる、愉快で意外な、とっておきの酒の肴の蘊蓄話―大江戸酒合戦、宴席いろいろ、奇酒珍酒、臭い酒、刺身と酒など、軽妙洒脱に語る正真正銘の珍談奇談の数々。
目次
第1話 大江戸酒合戦
第2話 宴席いろいろ
第3話 飲む国、飲めぬ国
第4話 奇酒珍酒
第5話 酒をめぐる争い
第6話 臭い酒
第7話 刺身と酒
第8話 煮てよし、焼いてよし
第9話 毒まで食らう
第10話 とっておきの肴
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tomomi Yazaki
19
小泉先生が語り部となり、酒に纏わる話を伝える。昔の酒豪は軽く一斗、つまり十升も呑んだとされる。当時のアルコール度数は5%ほどですが、それでも今の酒の3升分はある。現代では引退後の大鵬が5升呑んで酔っ払って相撲の解説をしたことは、つとに知られるところ。話は日本にとどまらず世界各国に及びます。モンゴルの臭い酒。この臭いを嗅いで何キロも離れた所からやってくる酒好きもいるとか。そして話は肴にまで及ぶ。ここでの美味しい粗料理はのちの小説のネタにもなっています。小泉先生、美味しい楽しいお話をありがとうございました。2025/04/15
つくし
6
酒を楽しむには肴がないと、と思わず一杯やりたくなる本でした。酒にまつわるエトセトラ。特に世界の奇酒については一度口にしてみたいようなそうでもないような、絶妙な語り口。とりあえず国内小旅行では地酒とその土地の肴を併せて楽しみたいなと思いました。2018/12/17
kiiseegen
4
江戸期の飲酒量は現代よりも多い・・・と、どこかで目にし、信じられないと思っていたが、序盤であっさりとその答えが記述されていて納得した次第。酒肴にまつわる話は強烈に飲酒願望を呼び覚まし読むのがつらい・・・。2016/02/08
さんとのれ
1
前半は酒にまつわる小話や歴史、世界各国のちょっと変わったお酒の話。後半は、思わずつられて飲み食いしたくなる美味しそうな酒と肴の話。2021/09/16
yo27529
1
小泉先生の本は前々から気になっていたんだけれど全くの未知の分野でしたが、ひょんなことからこの本を手に入れよみました。やっぱり小泉先生も僕の読書リスト入りですね。江戸時代のお酒はすごく濃い作りでそれを水でうすめて5%ぐらいのアルコール濃度にして飲んでいたなんてしりませんでした。なんて話が満載です。2014/02/23