内容説明
二十一世紀に生きる人びとへの思いをこめて伝える、「歴史から学んだ人間の生き方の基本的なことども」。山片蟠桃や緒方洪庵の美しい生涯、井筒俊彦氏・開高健氏の思想と文学、「華厳をめぐる話」など十六の文集。新たに井筒俊彦氏との対談「二十世紀末の闇と光」を収録。
目次
文学から見た日本歴史
開高健への弔辞
アラベスク―井筒俊彦氏を悼む
“古代史”と身辺雑話
華厳をめぐる話
叡山美術の展開―不動明王にふれつつ
山片蟠桃のこと
幕末における近代思想
ある情熱
咸臨丸誕生の地〔ほか〕
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
90
タイトル通り文学、歴史、宗教、民族などにまつわる十六の散文。一つのテーマで話しながらも、いつもの小説のように「余談」が広がっていくのだが、それはそれで司馬ファンとしては面白い。インドと中国そして日本に於ける民族の根本的な思想の違いとそれが仏教に与えた影響などの解説は興味深い。また、司馬氏の根本はやはり第二次大戦の敗戦にあり、「この愚かな戦争を起こした民族は、明治、江戸時代に何を考えていたのだろう」ということが彼の作品の基になっていることを知った。そして司馬氏の学識の深さに改めて驚嘆した。★★★★2016/06/09
たつや
60
歴史にまつわる司馬さんの16のお話。勉強にもなりますが、最後の「二十一世紀に生きるきみたちへ」を読んで迂闊にも泣きそうになった。涙腺を刺激された場所は秘密です。2016/11/19
カザリ
55
司馬のエッセイは、生活に飽きると読みたくなる。私にとっては仙人の一歩手前の人って感じなので。まあ、例によってよくわからない話が続くのですが、むしろ司馬の内容よりもなぜ自分がこれを読んでいるのかがわからない。すぐに役に立つ知識とも思えず、これを知って、どう考えて、役に立てればよいのかもわからず、放り投げられ方がすごい。どうしろっていうの、というそういう本はいまなかなかない。教養ということについて、考えさせられる。仏教を俯瞰したくて、華厳と叡山の回を熟読。2017/03/20
優希
54
司馬先生のエッセイは知的好奇心をくすぐります。雑多な柄も興味深い話題ばかりでした。2021/08/26
優希
53
21世紀を生きる人々に対する歴史をモチーフにしたメッセージ集のように思えました。知的好奇心がくすぐられます。2023/02/01
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