内容説明
江戸は女が少なく、男は他国者の寄せ集めだから、遊廓が発生し、嚊天下の風を生じ、不義密通がおこる…多くの文献から考証した「女の世の中」、笠森おせん・難波屋おきたの評判の美人にふれた「水茶屋の女」など、江戸の女性たちの生態と風俗を詳述する。女性という従来にない分野を扱った画期的研究。
目次
女の世の中
水茶屋の女
下女の話
麦湯の女
女巡礼
囲い者の話
感想・レビュー
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sabosashi
5
徳川時代の江戸ほど現在にいたるまでのニホン史を通じて、爛熟した社会が成り立った時期はないのかもしれない。 もちろん江戸期といっても長きにわたるので、より詳細にみていく必要があるが。 江戸期の洒落っ気やら粋を引っ張っていったのは何か。 それは廓(くるわ)であり芝居であったと著者は語る。 江戸期を通じて身分制は歪むばかりであり、それは商品経済の浸透であり、武家社会の困窮化であった。 2018/09/20
すんすけ
0
冒頭の非モテばかりの長屋の描写だけで本当にやばかった。「お前が本物の女を見たらどうなるんだろうな!」とか江戸時代とは思えない会話が記録されているんですね。やばいね。非モテタウンと言うか女子の数が圧倒的に少なかったらしい。2019/01/24