内容説明
美食の精華は中国料理、そしてそのメッカは広州である。広州美人を娶り、白亜の洋館に在って、時に自ら包丁を手にとる著者が蘊蓄を傾けて語る、中国的美味求真の世界。
目次
食在広州―食は広州に在り
以食為天―食べてねる人生
在港談穂―野郎の知ったかぶり
麺市塩車―麺と塩魚の話
麺虫故事―麺食う虫
麺虫続篇―現代版・麺食う虫
三刀之禁―傍杖を食った話
投瓜得瓊―冬瓜の季節
雑炊起源―チャプスイの起り〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HIRO1970
91
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️中国出張時に恐らく傑作であると思われる本書を選びました。我が心のメンターのお一人となって頂いております邱先生。ずっと読みたいと思っていましたがようやく手に取ることができました。昭和29〜32年の連載ですから今から60年も前の作品ですが、つい最近書かれた物のように新鮮な瑞々しさを感じました。時間を超越したかのようなブレのない歴史観と常人離れした旺盛な好奇心が紐解く中華世界の本質は一見の価値どころか、常に手元に置いて折に触れて読むべきマスターピース(傑作)でした。皆様にオススメします。2016/02/29
Aminadab
22
『邱飯店…』『わが青春の…』を読んだ流れで再読。大阪の和菓子店の出資で刊行されたミニコミ誌『あまカラ』に1954~56年に30回連載(原稿料はなかった)。1957年単行本化。丸谷才一の推挽により1975年に文庫化されて定評を得た。本場中華料理の入門書の草分けで、たとえばオイスターソースや満漢全席について詳しい説明があるが、知らないことも沢山書いてある。時代色も顕著で、1949年以後大陸から軍閥やお金持ちが大挙して香港になだれこみ、広州からも料理人が到来、著者の材源はその香港での実食である。もちろんお薦め。2022/10/02
キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん
21
お腹すいている時に読むとめちゃくちゃつらかったです。2017/03/22
わたなべよしお
19
「食」に関する名著はいろいろあれど、ベスト3か5を拾えば必ず出てくる本だ。40年も50年も前の本と思っていたが、単行本の出版が1995年。意外にも、それほど古くなかった。といっても読めば、中国料理と中国古典に関する該博な知識と軽妙な文章に魅了される。ただ、「軽妙」は30年経つと、分かりにくい所や現代的センスと少しずれている点が見受けられるかな。それでも流石に多くの人から支持されるだけあって、二度三度と読み返すことができる。2025/08/05
tsu55
16
台湾に生まれ、香港に亡命、後に日本に帰化という経歴を持つ邱永漢の食べ物に関するエッセイ。 著者はお金儲けの神様というイメージが強くて、僕も若いころこの著者のお金儲けの極意みたいな本を読んだ記憶があるけれど、読み込みが足らなかったのか、お金持ちにはなれなかった。まぁそれはともかく、著者は食通としても有名らしい。 食べたことの無い食材が色々出てきてこれはどんな味かなと想像をめぐらしてみたけれど、文章を読んで味を想像するのは難しい ものだと思った。2025/08/25
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