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出版社内容情報
高校を卒業し、立山新聞社に入社した満賀。職場では、変わり者の変木部長、意地悪な日上、美少女の芳野などに囲まれ、満賀の社会人生活が始まった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読特
34
新聞社の仕事が始まる。図案部への配属。得意なお絵描き。高い評価を得る。初のボーナス。月給の2倍に近いその額に母とともに歓喜する。マンガ描きも順調。あの人に託した力作がついに出版。順風満帆。されど驕らず。…この頃の日本人が謙虚なのは、敗戦の負い目からだろうか。それとも素の民族性からだろうか。やがて訪れる高度成長。支え続けたのはその精神性故もあっただろう。…「日本スゴイのディストピア」。株高に沸く現在だが、実質賃金も世界におけるGDPシェアも落ち続けている。「驕る平家は久しからず」。当面浮上することもない。2024/03/02
アポトキシン
29
新聞社に入社し、きっちりと仕事をこなしている満賀(A)。一方で、才野(F)は人間関係が嫌で会社を入社一日で退職してしまい、漫画に専念する。きっと私が満賀の立場だったら、そんな才野に対して邪念が働いてしまうかもしれない。しかし、そんな2人の友情は壊れることなく、お互いにリスペクトし合ってるから素晴らしい。また、皇太子(現上皇)や吉田茂、チャーチルなどの似顔絵には時代を感じさせた。2024/04/14
gtn
21
結論を言えば、会社勤めと漫画家の両立は無理。だが、それを凌駕する喜びがAにはあった。自分のイラストが、即新聞に掲載されること。何より「ユートピア」が単行本化されたこと。その両立も若さ故。2023/05/17
月島雫
17
新聞社編スタート。 昔の新聞広告などは手書きであることに改めてビックリ。 でもこういった仕事ならまんがにもつながるし満賀氏にはピッタリな職業! 才野氏とは一時別の道を歩みますが、まんがで繋がるふたりを見るとほっこり。 そして初の単行本発売、おめでとうございます! これが今や伝説の単行本になっているUTOPIA-最後の世界大戦-。2013/11/13
KAKO
7
立山新聞社に就職した道雄。自分の得意分野が生かせる部署で良かったな。新聞に掲載された図案や広告、レタリングが流石プロで、道雄のこれでいいのかという不安な気持ちが伝わるだけに、やっぱり才能あるんだなあと感心。初の単行本も出版されて、途中の苦労を読んできただけに、こちらまで嬉しい。良かったね。2022/09/04