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出版社内容情報
ツキすぎる少年の物語「ぼくは神様」、宇宙人の視点から不可解な人類を見た「征地球論」ほか、多様な手法で描く藤子SFの世界。〈解説〉米沢嘉博
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
233
藤子・F・不二雄さんのSF短編集は、主人公がどんなに悪く振舞おうとも基本的には善良な性格で最後は最悪の結果にはならず落ち着く所に落ち着きヤレヤレと安堵し胸を撫で下ろして明日に希望を持てるのですね。『ぼくは神様』神山は雨降りの日にじゃんけんで勝って女子と一緒に傘を差して帰り、悪童達にからまれるが走って逃げると奴らが水たまりで転んで逃げ切る。雨が止まないかなと願うと雨が上がり翌日のテスト勉強に間に合わないので覚えた内容の問題だけが出るといいなと願うと叶い百点を取る。夜中に宇宙確率調整機構のゾロメー氏が現れる。2022/04/06
akihiko810/アカウント移行中
24
すこしふしぎな藤子FのSF短編集。7/10点 「征地球論」という短編は、地球征服にきた宇宙人が「地球人ってわけがわからん!」と地球征服を諦める話だが、これは「征韓論」のパロディだよね。なかなかえぐい2023/09/10
緋莢
14
8編収録。表題作「ぼくは神様」、ジャンケンが異様に強く、言いがかりをつけてきたクラスメイトはタイミングよく転び、少し願っただけで雨が止む。元々、運は強いと思っていた少年が自覚的に力を使うようになり…。途中で「なんでも思いどおりになるってことはおそろしいことなんですよ 人間はその重みにたえることできない」ってセリフが出てきますが、本当その通りだと思う(重みに耐えられるやつは人間ではない)(続く2022/08/16
三森紘子
6
「征地球論」がすばらしすぎる。かわいいし、最高。「旅人還る」もすごい。これでたったの30ページ!!2016/01/03
Asaya
5
最近、氏のSF短編を読んでいるがオチの秀逸さでは一番良かった一冊。「旅人還る」のラスト数コマの演出は素晴らしい。「征地球論」は社会や人間に対する皮肉をユーモア交えて語る力作。24ページ1話完結物を書かせたらやっぱり天才だよなあと改めて思った。2015/03/29