中公文庫<br> ロシア革命史―社会思想史的研究

中公文庫
ロシア革命史―社会思想史的研究

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 292p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122021068
  • NDC分類 238.07
  • Cコード C1122

内容説明

世界ではじめて共産主義政権を樹立したレーニンとボリシェヴィキ革命を中心に、十九世紀末のナロードニキから第二次大戦終結までの、革命の全過程と思想、人間性と非人間性を、透徹した眼で鋭利に分析。本書の時代を超えた普遍性は、ソ連崩壊後の今日ますます真価を発揮する。

目次

第1章 序言
第2章 ロシアの後進性
第3章 ボリシェヴィズム
第4章 ツァーリズムの苦悶
第5章 十月革命
第6章 世界革命
第7章 一国社会主義

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

116
フランス革命前夜は、1840年代のドイツと似ており、また1890年代のロシアと似ている。特徴は、ロシアの後進性、ブルジョワジーが形成させなかったことなど。まずは、農民のためのナロードニキ。2月革命は、民衆のツァーリズムへの怒りからで、メンシェヴィキとボルシェビキは出遅れるが、トロツキーとレーニン間の障壁を除去。そしてレーニンの4月テーゼ。革命政府議長はレーニン、外務はトロツキー、スターリンは民族問題に関する人民委員長。レーニンの影にかくれたトロツキイズムは、レーニン亡き後にトップに立つには不安定であった。2017/12/16

Haruka Fukuhara

9
単行本にて。ロシアの後進性という章タイトルが非常に印象的だった。ちなみにロシアには「後進性の優位」という言葉があるそう。2017/06/02

バルジ

3
本書ではロシア革命の要因をツァーリズムによる極端な社会的後進性と断言する。そしてその後進ロシアにいかに適合する革命理論をレーニンが作り上げていったのか、トロツキーやローザ・ルクセンブルク等他の共産主義者の思想と対比させる事によって革命家でもあり思想家でもあるレーニンの特異性を浮かび上がらせる。時折アジビラのような激烈な表現で論じる部分もあり、違和感を禁じ得ない部分も多々あるが、全体的な分析枠組みには極めて怜悧で現代でも十分通ずる。2019/11/23

スズキパル

3
ロシア革命の成功と世界革命の失敗を、ロシアの後進性・特殊性をキーワードに考察した本。終戦直後の執筆なのに、ソ連に対する冷静で批判的な視点が際立っていた。マルクス主義を後進国ロシアの実情にあった形で再構成したレーニンの思想の実績と、それをそのままの形で輸出したコミンテルンの失敗は、今日の評価とあまり変わらない。資本主義が未成熟のロシアにおいて農民を重視したレーニン、農民を軽視し、労働者民主主義と世界革命の視座をもつトロツキーなど、ボリシェビキ内での様々な人物の思想的相違も興味深かった。2013/07/19

shiaruvy

0
教科書

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1208492
  • ご注意事項

最近チェックした商品