内容説明
日航機事故で御巣鷹山に逝った人気者九ちゃんともっとも親しかった著者が、そのやんちゃな少年時代、「上を向いて歩こう」大ヒットのころなどを数々の知られざるエピソードをまじえながら、哀惜の思いこめて語る。
目次
初めに手紙を
それぞれの夏
再び手紙から
蛇嫌い、ミミズ嫌い
それぞれの戦後
それぞれの酒
初恋のひと
テレビの出現
それぞれのニキビ
ジャズの時代
バンドボーイの名門
両親の心配、学校教育
プレスリーと初舞台
それぞれの出逢い
それぞれの『上を向いて歩こう』
スターの弱み
礼儀作法のお化け
『スキヤキ』とキュー・サカモト
『君が代』事件
ゴールデンレコード
母の死
それぞれの道
おわりに、柏木由紀子さんへ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinupon
29
永六輔、中村八大、坂本九・・3人の絶妙なハーモニーで奏でる数々の名曲でした。あの事故がなければもっと沢山の名曲が生まれたかも知れません。2014/10/28
マッピー
3
笑顔の穏やかな、やさしいいい人。 九ちゃんは歌手でした。 それも世界的な大ヒット曲「上を向いて歩こう」を歌った。 永六輔・作詞。中村八大・作曲。坂本九・歌。 この三人でヒット曲を量産した時代が確かにあったのだそうです。 どうしても芸能人になりたかった九ちゃん。 大学に行ってくれと強く願う親を説得したのが、高校の校長先生。 「休学の扱いにするから、やるだけやってみろ。出来なきゃ帰って来い。 個人の能力を引っぱりだすのが教師の仕事だ。九には歌手の能力があるかもしれない」 2015/05/17
牛仮面
1
見上げてごらん夜の星を、がラジオでかかって、焦ったようにCDラックを探して風呂に入りながら繰り返し聴いた。飛行機が落ちたのは学生だった夏休みのことで、シューティングのテレビゲームに疲れてNHKを観たら速報が流れていたのだと記憶している。 小さい頃から当たり前のようにテレビに出ていた人だから、その頃既にもう古い人のように感じていた。それがいま無性に懐かしく愛おしい。そうしたらたまたま入った古書店で目についた。縁有りとしか言いようが無い。 その時分の、自分が包まれていた空気を、思い出しながら読む。 読むにつれ2012/11/11
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