中公文庫<br> にっぽん音吉漂流記

中公文庫
にっぽん音吉漂流記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 374p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784122015685
  • NDC分類 289
  • Cコード C1123

内容説明

14か月後、北米に漂着、米船で江戸湾に送還されたが砲撃を受け帰国できず、その後のほとんどを上海で過ごした一日本人―その数奇な生涯を少ない資料から浮び上がらせることによって、幕末外交に新たな光を当てる。大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。

目次

序章 幻の日本人
第1章 宝順の丸の漂流
第2章 太平洋のむこう側
第3章 漂民と通商
第4章 木綿と福音
第5章 ハジマリノカシコイモノ
第6章 日本の首都へむかって
第7章 孤帆残照
第8章 異境からの手紙
第9章 風にむかって舵輪をとる者たち
第10章 英国軍艦上の「中国人」
第11章 もう一つの漂流
第12章 通訳官オトー
終章 単に望郷の想いではなく

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

61
時勢の荒波に飲み込まれた半生。二度目の”訪日”時に問われた帰国の意思・・・。英国人として生きていく覚悟に至るまでの音吉の心情は、流石に計り知れないが少なからずの失望感は推察できる。名前や功績が史実に残らなくとも、音吉を含めた帰国の夢が叶わなかった漂流者達の故国への想いは、様々な形で遺されたと信じたい。オトソン氏の来日も、そんな気持ちを受け継いだのではなかろうか。興味深い史実が多々。中でも、黒船を率いたのはペリー海軍代将でなかったかもしれない史実?!2017/10/27

月をみるもの

14
音吉のような江戸時代の漂流者たちが、かなり長い間生きのびられた背景には(1)積荷に米を積んでることが多かった(2)ランビキ(船を壊して燃やすことで海水を蒸留)によって水を得ることができた、という2つの理由があった。このランビキって言葉はアラビア語起源で、しかも蒸留装置を象ったUnicode ⚗ まで存在するんですぜ、ダンナ! https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%AF2018/11/25

月をみるもの

4
江戸時代の船乗り音吉の話。海難事故に遭って1年以上にわたり漂流。ネイティブアメリカンに拾われ、ロンドンに上陸し、上海で長い年月を過ごし、最後はシンガポールで一生を終える。今度帰省した時+シンガポールに行った時には、ぜひ彼の墓に詣でたい。(http://www.town.aichi-mihama.lg.jp/docs/2013100806067/)2015/05/07

turutaka

0
この手の記録には興味あるのだけれど、こちら側に前提として必要となってくる知識が不足している。 この本は当時の日本が置かれている状況、日国内の状況などもある程度説明してくれているのだが、まだまだこちら側に足りていないことが多い。 それは置いておいても、ただの一市民が漂流をすることで劇的に運命が変わっていく様が伝わってきて恐ろしい。2023/12/30

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