中公文庫<br> ナポレオン戦線従軍記

中公文庫
ナポレオン戦線従軍記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 488p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784122015081
  • NDC分類 956

内容説明

「小柄、貧弱、蒼白な顔、大きな黒い目、痩せこけた頬、こめかみから肩まで垂れ下がる俗にいう犬の耳という長い髪。彼はブルーの上衣を着、淡褐色のフロックコートを着用していた。要するに、イタリア遠征軍の指揮を執り始めた頃のブオナパルテは、誰からも好意ある目で見られていなかった。」ナポレオン軍の一擲弾兵として各戦場を転戦し、指揮官としてのナポレオンの真実の姿を克明に日誌に綴った男の、希有の歴史証言。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

駄目男

12
確かチャーチルはこんなことを言っていたはず。「これからの戦争は、ナポレオンのように馬で全軍の先頭に立ち、指揮命令するのではなく、指導者は暖かい執務室の椅子に座り、ただボタンを押すだけで決着がつくような、そんな時代になってくるだろう」ホントだね!著者は18歳の時に徴募義勇兵に応募し、以後、45年間も軍務に服するという、まあ、よくも生き残れたという激戦に継ぐ激戦で、除隊も志願しないで務めあげて、一介の兵士が大佐まで昇進した。2021/09/23

フロム

11
本著類推するに、エジプト遠征の時点で攻勢限界点を超えていてナポレオンを破滅は相当初期から運命づけられたように思われる。 第二次世界大戦以降の一兵士から見た戦場と言うのは非常に沢山あるのだがナポレオンの時代は中々貴重なように思える。しかも著者は体の頑健さと持ち前の運で一下士官から大佐にまで登りつめる筋金入りのエリート。上の立場も下の立場も経験している貴重な御仁。読み応えがあって面白い本。2020/04/01

May

6
日本語で読めるこのような従軍記は、他にはないものと思われ、非常に貴重(2001年当時)。著者は、1793年から1837年まで「祖国に奉仕し」ており、ナポレオン時代には主要な戦役に参加している。本書はその際の戦闘日誌をまとめたものということになっている。兵士たちの従軍の様子や、意外とナポレオンが支持されていないことなど、いろいろ知ることができて、なかなか面白かった。どうやら1981年に発売された仏語版から翻訳らしいが、そもそも著者の生前に発表されていたものかどうかはよく分からなかった。2度目の読了。2001/12/01

タカバル

1
この時代の兵士にとって、落伍することは死を意味していた。フランス国民軍はまさに消耗品がごとく扱われ、各地で命を落としたのである。著者の強運と確かな状況判断力には驚く。皇帝ナポレオンやベルナドット元帥の発言から人柄が感じ取れて興味深い。2024/01/08

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