内容説明
天下を取るのは徳川家康か、石田三成か―これを機に、悪名を負いながら名門大友家再興を狙う田原紹忍とそれに対抗する黒田如水、去就に迷う諸武将。激烈な〈西の関ケ原〉石垣原合戦に集中した諸武将の野望と志、打算と節義など、戦う人間図絵を描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
NICK6
7
一命」という短編集の文庫を読んで以来、著者は私にとって最高の時代小説家の一人。こんかい初めての長編に手を出したが、かなり手こずってしまった。理由は圧倒的知識不足。関ケ原合戦前夜。九州の勢力図。登場人物の相関がうまくつかめない。しかも著者は容赦ない。当たり前のように大友側、島津側、豊臣、徳川、双方恩顧の、おそらく有名どころの武将他数多く登場させる。おお!陰謀参謀知略謀略の嵐。大状況と小状況、試し試される個のこころと藩の意志。緊迫の天秤にかけられる男たち。東か西か。義か存続か。その時代、その瞬間だけの相克。 2024/05/31
茶幸才斎
2
石田治部少輔三成と内府徳川家康の激突が不可避となった慶長5年。今や豊後竹田の岡城主、中川修理大夫秀成の寄騎の職にある田原紹忍と宗像掃部助にとっては、徳川方に付くことで、朝鮮役の不始末で改易となった旧主、大友吉統の復権を果たす絶好の機会である。だが、紹忍らの必死の説得工作もむなしく、中川家も、そして当の大友吉統さえも、大坂方に組することを決めてしまう。判断を誤る主に家臣が痛烈な苦言を浴びせる、という歴史小説には珍しいシーンが出てくる。上司が誤っているなら、部下は諌めねばならない。ときに悲痛なる覚悟をもって。2016/12/13
タキタカンセイ
0
大友家を没落させた悪役として有名な田原紹忍を主人公にすえた小説。うちのご先祖ともつながりがあったので興味深く読めました。…ただの侫臣ではなく彼には彼の信義と世界観があった…。でも戦のたびに民家に火を放つっていうのはどうかと思う。若い時の内田朝雄とかがやったらはまったのではないか。2020/03/13




