内容説明
犯罪捜査の世界で“鑑識の神様”とよばれ、伝説化されている警視庁警視の、小説を圧倒するおそるべき体験記。「弾丸箱を追って」「手の甲に赤いひも跡」「死顔に化粧する」「ふしぎな現場」など40話。
目次
弱虫岩田巡査
リンゴが解いた放火事件
ふとんの中から証拠の衣類
厳寒に凶器を求めて川ざらい
現場の資料はすべて貴重品
映画館入場券の半片
初冬に毛布を質入れ
80回も犯人を捕えた質屋さん〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちかすけ
1
「事件の鬼」と呼ばれた、鑑識歴35年の著者の体験談。流石に文章は拙く、時に意味が解り難いこともありますが、事実は小説より奇なり。今のようなハイテクを駆使した科学捜査と比べてしまうと、アナログ感は否めませんが、礎を築いた方の言葉は重たいです。2012/09/07
shiaruvy
1
鑑識の方々の地味な作業に感謝。2011/06/22
Gen Kato
0
再読。戦後の有名事件捜査の裏側がいろいろ出てきて興味深い。2015/06/01
ざび
0
戦後から昭和中期までの鑑識の世界。当時の風俗を垣間見られて面白い。でも話が古すぎるけどね。2011/12/20
ミノムシlove
0
元警察官の書かれた事件の裏話を集めた本。事件の時系列や発生日、季節はいつ?など、プロの書き手ではないのでわかりにくい箇所はありますが、叩き上げの方ならではの失敗談・現場ならではの感想・また鑑識という職務上ここまでするのかという驚きなど大変興味深い一冊でした。警察の方々は不祥事した人は別で、『日夜大変な仕事をされているんだなあ』と、生きているうちは決して迷惑をかけないようにしようと思いました。凶悪犯人は○型血液の人が多い、など今では書けないような表現もかえって新鮮。私自身その血液型なんですけど。2021/08/26