感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
秋色の服(旧カットマン)
3
ネットで殆ど情報の出てこない著者。考古学を学んだ人で比較人類学の先生になった人のよう。古代遺跡関係で訳書がある。私が興味を持ったのは著者の行った場所のいくつかに私も行ったことがあるからで、西海岸からグランドキャニオン、モンテズマ城などのインディアン遺跡、サンタフェを回っていたから。スミソニアン博物館の縄文土器に似たエクアドルからの出土品があるという箇所が面白かった。こうした視点が随所にあるかと思いきや、そうではなかった。ソルトレイクのモルモン教の話とか、小説シャーロックホームズから説き起こす。2018/12/06
S_Tomo🇺🇦🇯🇵
2
古本屋にて購入。35年ほど前に書かれた一冊。著者がイギリスを皮切りにアメリカ大陸、ヨーロッパ、エジプト、インド、東南アジアの各地の古代遺跡を廻る旅をまとめているが、本題の古代遺跡については当時はまだしも、今からより充実した内容の本があるのでそちらを読むべき。それよりもこの本を「今」読むべき価値があるものにしているのが、1979年から翌80年にかけての世界の有り様が生々しく遺されている事であろう。米国大統領はカーターで欧州は国ごとに通貨は別で文化大革命で中国人が香港に逃げてきたような時代がこの本の中にある。2015/12/11
pepe
0
20年ぶりに再読。イギリスから、北米、地中海、アジアと古代文明の遺跡を訪ねる旅。南北問題や人種差別を抱える現代社会をみながら、遺跡を訪れることでしばし過去に思いをはせる。だんだん旅慣れていく様など、紀行文として読んでも面白い。絶版のようだが、再版してほしい。2021/04/01