感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
67
背表紙には、「現代芸術は今大きな過渡期の瀬を渡っている。その瀬の荒い流れ、大小さまざまな波にもまれつつ、自分の位置を確かめ、全体の展望を得ようと努力している一人の抒情詩人の顔貌と思索と批評の書」とある。 古書扱いで、ネットでは詳しい情報は得られなかった。表紙・扉 の絵は、白井晟一。解説は飯島耕一である。2022/09/29
やいっち
63
初版は79年だが、吾輩が入手したのは90年。吾輩が創作活動を始めた頃だ。大岡氏の本はいろいろ読んできたが、80年代後半に入手した『抽象絵画への招待』 (岩波新書)が、絵画については刺激的で影響を受けた。ポロック、クレー、ミロ、ヴォルス、デュヴュッフェ、フォートリエなどなどの作品を見て回った。89年の一月からは、ポロックの作品(画集)を横目に創作に励んだ。大岡氏の現代芸術への展望も変遷したのだと感じる。 いろいろ参考になることはあったが、大岡氏のレトリックを堪能させてもらった。2020/04/17
sabosashi
9
この著者はいまではことばのアーティストと見なされている。たしかにそうにはちがいない。でもかつては岩波新書にて「抽象絵画への招待」なる一冊を刊行。この本はその一冊の敷衍のようなものかと思ったが、そうではなかった。 このあいだは丸善ライブラリーにて三十年まえに刊行された現代アートについての本に、古びてしまっていないのに驚いた。この大岡本はなんと半世紀以上もまえの内容、しかしこれまた古びていなくて学ばせていただいたことが山のようにある。2023/01/18
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