感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
24
激動の変革。”非主流”の地方の視点。特に、西南戦争の官薩の両軍の共通点、相違点を通した日本の将来のあり方を問う石光親子の心情描写と変化が印象的。一方、将校として成長するまでの人との繋がりの”喪失”が、その後の真清氏の人格形成にどのような影響を憂う・・・。特に、親友・本郷氏。蛇足だが、3人の武官の貝拾いが微笑ましい。(笑)2014/03/21
雨巫女。@新潮部
13
《同僚‐蔵書》この本は、熊本市内での話が中心なので、聞き慣れた地名や橋等が、登場して面白い。神風連や西南戦争などの話は、一気に読みました。熊本城炎上シーンは、悲しくなりました。2013/05/27
ykoro
10
幕末明けの明治初期から日清戦争までの時代の空気が分かる貴重な書籍。文体も簡単。今も昔の、人の心は変わらないと感じた。「信用は求るものに非ず得るものなり」は印象的。2014/04/25
masaYoshizuka
10
維新の頃、熊本城下に生まれた士族の回想記。熊本市が戦場となった西南戦争の時、10歳だった彼は、薩軍の炊き出しに潜り込み、おにぎりをもらったりして、可愛いやら肝が座っていると感心するやら。 当時の気骨ある士族の考えや行動規範が読み取れてとても面白い。話はこれから日露戦争へ向かっていく。 『坂の上の雲』よりリアルでずっと面白い。おすすめします。2011/10/29
Ribes triste
9
こんなに面白く、心揺さぶられる本に 出会えたことが嬉しい。明治から激動の時代を生き抜いた人たちの思いや真摯な生き様が生き生きと描かれています。石光真清さんの激動の人生の顛末を最期まで追いたいと思います。2017/05/27