中公文庫
高橋是清自伝 〈下巻〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 317p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122003613
  • NDC分類 289
  • Cコード C1123

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

テイネハイランド

14
自伝の後半は、著者の政財界での活躍の描写。銀行家に転進した著者は、水を得た魚のように才覚を発揮し、ついには、日露戦争の戦費調達の実務責任者(財務官)という大役を任されることに。著者の奮闘の甲斐もあり最初の外債募集がうまくいったことに味を占め、日本政府が著者をあてにして、無理難題に近い使命を次々と与えていく様子が、読んでいて大変印象的。凡人だったらそんな使命を受けないし、受けたとしても潰れてしまうところ、見事に政府の期待に応える著者はやはり当時の日本を代表する傑物だったんだなと思いました。2016/12/30

isao_key

13
下巻は38歳で日本銀行建築所事務主任しから、1905年(明治38)51歳の頃、戦時の公債募集のために欧米を訪問、首尾よく帰国の途に就くところで終わる。解説で小島直紀氏が書くとおり、残り31年の後半生の記述はない。後半31年こそ政治家、財政家として歴史に残る仕事をした時期であり、伝記としてはまだ不完全である。だが氏は数ある自伝の中で本書を『福翁自伝』河上肇の『自叙伝』と並ぶ傑作であるとする。理由について類まれな豊富な記録性を挙げ、老年時の回想であるにも関わらず、記憶が確かかつリアルで小説よりも面白いと言う。2016/04/08

とみやん📖

6
途中で気づいたが、高橋是清の前半生で終了。日銀総裁以降、政治家是清の働きぶりを読みたかったがやむなし。日露戦争の公債発行の裏での大活躍が余すところなく記録されており、とても良かった。仕事は人脈と信頼ということがよく分かった。2017/11/24

funuu

6
インドを訪れて、イギリスの植民地支配方法を一目で見抜く。通訳も要らず自分の英語で交渉ができた。日本版「イスラム国」建国運動の 2 26事件がなければ、「鬼畜 英米」と、戦争も別の形となっていたかも。まあ、史上最大の金借りの、上手い人。この本が、出版された年に「軍拡反対派」ということで、暗殺された。2015/01/12

yagian

3
自伝は日露戦争時の外債募集の話で終わる。日露戦争では海外への支払いのために日本は外債を発行することが必要だったから、日本の行動が国際的な債券市場の評価を受けていたことになる。しかし、第二次世界大戦では国産の兵器が主体となって、日銀が札を刷ることで物資の調達が可能となり、それが日本が暴走するひとつの要因になっているのだろう。その結果、戦後のハイパーインフレーションを招くことになるのだが。2014/06/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/24668
  • ご注意事項

最近チェックした商品