感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
coolflat
14
第ニ次世界大戦の歴史。日独を軸に描かれている。現在と重なる記述があり、考えさせられる。31頁。“民衆運動としての社会主義運動についていくことができず、またいろいろの既存の市民団体からも冷遇される人々が、当時のドイツにはたくさんいて、生活難に苦しんでいた。手工業職人、小商店や小企業の使用人、集金人、中小企業者、学校は卒業したけれどもよい就職口のない若者、それに官吏や教員や農民の一部などが、このグループに属している。この人たちは社会主義でもなければ古い反動でもない。「第三の途」を求めてナチスに近づくのである”2016/04/19
読書実践家
6
ヒトラー、スターリン、フランクリン・ローズベルト、東条英機の登場。役者は揃った。2016/03/29
Hiroshi
4
1929年の大恐慌から1945年の第2次大戦の終了までの本。米はローズヴェルト、英はチャーチル、ソ連はスターリン、独はヒトラー、伊はムッソリーニ、西はフランコ、中国は蒋介石と毛沢東と指導者がいたが、日本だけはいない。強いて言えば幣原外交を変えた田中義一が時代を変えた。長く続く好景気の結果、信用取引を中心とする株式市場が強気相場となり、農業恐慌、工業生産の低下がおきて株式恐慌となった。墺のヒトラーは戦後のバイエルンという異常な土地で、下層民の大衆心理を掴むことで頭角を現す。23年に一揆をおこすが失敗し受刑。2023/02/11
日の光と暁の藍
1
本書一冊で学べたことが非常に多く、実に贅沢な内容だった。ナチスがいかにして政権を獲得したか。大恐慌に対してルーズベルトが行ったニュー・ディール政策の内容。スターリンによる大粛清。ユダヤ人について。大戦期のアメリカ外交。アジア諸国、ヨーロッパの小国の動向などなど。もちろん日本、英国、フランスについても触れられている。個人的に読み応えがあったのは、ソ連の民衆生活と、反ユダヤ人主義についての記述だ。当時のソ連の工場労働者の管理のされ方や生活物資購入のために行列に並ぶエピソードなど、具体的でイメージしやすかった。2014/04/06
Sydneyney22
0
第二次大戦に関する書。政治史と経済史が中心であり、1929年付近の世界恐慌から始まり終戦まで書かれている。近い時代の書であるだけに記述が他巻に比べ詳細であり、読みごたえがあった。 日本に関する記述も多く、満州事変や関東軍についても一般的な世界史の本と比べてしっかり頁が割かれている。 ただし、軍事に関する記述は少なめである。例えば独ソ戦そのものに関する記述などは非常にあっさりしている。2024/01/20




