感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
misui
2
日本の物語や昔話に現れる幽霊の表象を通してその裏に働く心性を検討する。「場所に出る妖怪」「人を目指す幽霊」「家(家筋)に憑く怨霊」と大別していくと、過去から現在に至るまで日本人がどのような霊魂観・死生観を持ってそれらと付き合ってきたか道筋が見えてくる。2019/01/05
Hikaru Motomura
1
読んだのは文庫ではないが、読書メーターになさそうなので、感想はここに。本来は民俗学の本。民俗学の書物としての価値は、私が不勉強で評価はできないけれども、幽霊に関するよもやま話として読んでも結構楽しめる。古い本なので、文体や言葉遣いにやや読みにくさがあるが、細かいことを気にせずに読めば問題ない程度。世間話の幽霊やら、源氏物語の幽霊やら、天皇家に祟る幽霊やら、解説が多岐に渡るので、興味があるところだけ拾い読みするのでも面白いと思う。2021/09/18