中公新書<br> 地震の日本史―大地は何を語るのか (増補版)

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地震の日本史―大地は何を語るのか (増補版)

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  • サイズ 新書判/ページ数 276p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121919229
  • NDC分類 453.21
  • Cコード C1244

内容説明

日本の歴史は、地震の歴史だと言っても過言ではない。人の記憶になく、文書に記述がないからといって、地震が存在しなかったと速断するのは大きな間違いと言えるだろう。本書は、「地震考古学」を確立した著者による、日本歴史を地震の連鎖として描く異色の読み物である。巻末に、東日本大震災に関連して、現在の日本列島と共通点が多い九世紀の地震活動を増補し、地震活動活発期にある日本の備えを考える。

目次

第1章 縄文時代~古墳時代
第2章 飛鳥~平安時代中期
第3章 平安時代後期~室町時代
第4章 安土桃山時代
第5章 江戸時代
第6章 江戸時代末期
第7章 近・現代
終章 二一世紀の地震
増補版のための補遺 東日本大震災のあとで

著者等紹介

寒川旭[サンガワアキラ]
1947年(昭和22年)、香川県に生まれる。東北大学大学院理学研究科博士課程修了、理学博士。通商産業省工業技術院地質調査所および独立行政法人産業技術総合研究所主任研究員を経て、現在、産業技術総合研究所招聘研究員。地震考古学・地震地質学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モリータ

12
◆原著2007年刊、2011年5月増補版刊(「東日本大震災のあとで」を補遺)。著者は東北大理学研究科出身、産総研など政府系研究機関の研究員を歴任、専門は地震考古学・地震地質学。◆古代~現代に日本列島で発生した地震につき、①歴史的事柄②文献に見える地震の記録③考古学調査による年代の推定というパターンで記述する。③の液状化で生じる砂脈に注目した年代特定の方法がポイント(コメ引用)。京阪神の歴史についても未知の事項あり(芦屋廃寺等)。ただ、淡々と時系列で事実が列挙されるスタイルゆえ通読して面白い本とは言い難い。2022/03/05

はちめ

6
タイトルそのままの内容、概ね古墳時代以降における本邦の確認できる地震について、主に文献により、補足的に発掘調査により網羅的に記述されている。その網羅性にやや辟易とする感もあるがそのリアリティに圧倒される感もある。当然歴史が進むにつれて記述は詳細を極めることになる。要するに日本に住んでいる以上活断層から自由になれないし、一定の地域においてはかなりの定期制をもって地震や津波に襲われることが確実だということだ。☆☆☆☆2019/06/11

こと

5
「聖武の治世に起きた天変地異に対する国政や対応策」について研究してみたいと、この本を読んで考えた。 災害史に興味がある私にとってはとても意義のある本だった。地震考古学という研究目線を持つ筆者のため、用語は少し難しかったが、大いに学ぶことができた。 以前読んだ磯田氏の天災に関する本と似た内容もあった。しかし、こちらの本の方が実地調査が根拠となっているため、信憑性の高さを感じた。2019/03/10

読書メモ

4
読み物としての期待をしたが、実際に読んでみると専門性が高くほとんど得るものがなかった。日本史における要所での逸話を探しながら読み進めると、印象に残ったのは鯰と地震が結びつけられた起源は秀吉の書簡にあり得るということ。また、プチャーチンを乗せたディアナ号と日本人による助け合いには、教科書では知りえないドラマを感じ取れた。大半が地震考古学の根拠となる断層を主とした記述である。それに加え、規模を数字で述べられても専門家でない我々にはなかなか想像しにくい。とはいえ、第5章で私の地元が語られ、興味深かった。2016/11/14

ちぃ

3
大変参考になりました。2024/02/20

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