中公クラシックス
文化の定義のための覚書

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  • サイズ B40判/ページ数 266p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121601438
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C1298

出版社内容情報

文化は意識的に改良できない。各地域が固有の文化を育み、社会の中に階級が維持されていることが、その生長・存続とって肝要である。

内容説明

階級なき社会は文化なき社会である。文化は意識的に改良できない。文化が生長・存続する上で不可欠の条件を確保することが肝要である。

目次

第1章 「文化」の三つの意味
第2章 階級とエリート集団
第3章 統一性と多様性―地域
第4章 統一性と多様性―教派と祭式
第5章 文化と政治についての覚書
第6章 教育と文化についての覚書―結語
付録 ヨーロッパ文化の統一性

著者等紹介

エリオット,T.S.[エリオット,T.S.] [Eliot,Thomas Stearns]
1888‐1965。米国生まれの詩人。1927年、英国に帰化し、英国国教会に入信する。長詩『荒地』や『四つの四重奏』、ミュージカル化された『キャッツ』等が有名。一方、保守主義の思想家としても知られ、文芸批評、社会批評の面でも、金字塔を打ち立てた。ヨーロッパの知性の統合を意図した評論誌『クライティアリオン』を創刊し、その編集主幹を務める。1948年、ノーベル文学賞受賞

照屋佳男[テルヤヨシオ]
早稲田大学名誉教授。英文学専攻

池田雅之[イケダマサユキ]
早稲田大学教授。同国際言語文化研究所所長。専門は比較文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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masabi

22
20世紀を代表する詩人・批評家による文化を定義しようとする試み。文化と関連して宗教や政治、教育、社会と射程が広く、その性格は保守主義的だ。宗教と文化を不可分な生活様式に無意識なレベルにまで浸透したものと捉えるエリオットにとって教育にしても文化にしても計画立った変革は妥当せず、自生的な漸進的変化が望ましいと考えた。教育も学制に止まらず、幼少からの家庭教育や娯楽など生活全般と調和するものである。領域を問わず、核となる概念は統一性と多様性、自生的秩序だ。2016/09/07

壱萬弐仟縁冊

12
照屋氏の解説によると、「社会全体の文化」は無意識に最も近いものを表す文化(3頁)。地方文化と中央文化(8頁~)。なかなか両者の交流は難しい。文化は意図的に作り出すことはできない(44頁)。文化は個人、集団、社会全体、のどれかに応じて意味合いが異なる(46頁)。著者は、文化を社会全体によって作り出されたものだという立場にある(74頁)。だから、日本文化は世間という文化が支配しているともいえる。「文化を伝達する上で最も重要な経路は家族」(84頁)。日本は単身世帯急増のため、文化伝達は絶たれる時代に入った。2013/12/27

Tenouji

3
多様である、とはどういうことなんだろうか、と最近よく考える。有機体が細胞の集合以上のものであるというように、文化も分析的には捉えられるが、個別の集合以上のものであるんだろう。言葉や意識的なもので捉えられるものは、その一部でしかない、という詩人の基本的な語りを聞いたような読感。2015/05/01

koala-n

3
エッセイ。20世紀を代表する詩人、T・S・エリオットの評論。エリオットの特徴として、詩人の顔と批評家としての顔が非常に密接な点を上げる事が出来、詩を読み解くうえでもこれらの評論は必読…ということを超えて、一個の評論として大きな魅力を放つ作品。エリオットは保守派だが、あくまでも他国・他文化の中において始めて一国の文化は輝くことが出来ると述べるなど、流石に単純な排外思想家などとは格が違う。階級や教育・政治などに関する考察は、直接日本に当てはめられないが大きな示唆を与えてくれる。解説も親切。良質な保守思想の書。2014/08/29

グッバイ、リューネン!

2
ジョンレノンがイマジンで歌い上げた国境のない世界に対立するような考え方だった。 画一的な世界文化などあってはならない。大事なのは異なる物の相互作用、本文の言葉を使い誤解を恐れず言うなら摩擦なのだ。2016/09/19

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