中公新書ラクレ<br> オックスフォード大教授が問う 思考停止社会ニッポン―曖昧化する危機言説

個数:
電子版価格
¥990
  • 電書あり
  • ポイントキャンペーン

中公新書ラクレ
オックスフォード大教授が問う 思考停止社会ニッポン―曖昧化する危機言説

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2024年04月28日 19時21分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 新書判/ページ数 274p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121507747
  • NDC分類 304
  • Cコード C1236

出版社内容情報

イギリスと日本を往復する著者は、コロナ禍とウクライナ情勢を受けた日本の対応に危機感を覚えた。「鎖国」「自粛」「平和ボケ」……そういったキーワードで「わかったつもり」に陥っているメディア、専門家、国民に対する危機感だ。それは、両国の境界に位置するからこそ感受しえたものである。従来の日本文化論的思考では、「空気」の読み合いとか「同調圧力」といった言葉で説明・納得し、そこで思考停止してしまう。そのことで、議論が中途半端に終わったり、対立する議論の接点をとことん求めたりしないまま、白か黒かの素朴な二項対立に終始してしまう。

まずは、私たちの「思考の習性(クセ)」を知ることから始めなければならない。著者はかつて「ゆとり教育」論争や、最近ではコロナ禍の九月入学論議において、実証的なデータ分析を駆使して一石を投じた。今回は機内濃厚接触者になった当事者としての体験と「言説データ」を携えて、ニッポンの宿年の課題を鋭く検証する。

内容説明

日英を往復する著者は、コロナ禍とウクライナ情勢に対する日本の反応に危機感を覚えた。「鎖国」「自粛」「平和ボケ」といったキーワードで「わかったつもり」に陥っているからだ。従来の日本文化論的思考では、「空気」や「同調圧力」といった言葉で説明・納得し、思考停止してしまう。そのため議論が中途半端に終わり、素朴な二項対立に終始しがちとなる。まずは、私たちの「思考の習性(クセ)」を知ろう。日本の宿年の課題を徹底検証。

目次

第1部 日本とイギリスの境界から(イギリスで過ごしたステイホームの2年間;濃厚接触者のフィールドノート1 帰国そして第1次隔離生活(12月19日~26日)
濃厚接触者のフィールドノート2 第2次隔離生活(12月26日~1月3日))
第2部 「内向き」日本とコロナ禍・ウクライナ(「自粛の氾濫」から考える日本;人材の「鎖国」―人的資本劣化のサイクル;(アンビバレンス)とともに生きる道―「平和」の知識社会学)

著者等紹介

苅谷剛彦[カリヤタケヒコ]
1955年東京都生まれ。オックスフォード大学社会学科および同大学ニッサン現代日本研究所教授。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了、ノースウェスタン大学大学院博士課程修了。Ph.D.(社会学)。放送教育開発センター助教授、東京大学大学院教育学研究科教授を経て2008年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まゆまゆ

17
コロナ禍の中で行われていた入国制限の対象となり隔離生活を過ごした自身の14日間の体験記と、「自粛を要請する」という言葉の違和感から始まる、人々が言葉を受け取る際に作り出すイメージによって揶揄的な意味を感じとる様子に注目することで、背後に潜む問題意識や認識に制約をあたえる枠組みを考察していこうと試みる内容。ややタイトル負けの感あり。2022/11/22

たろーたん

5
「平和ボケ」という言葉は、左翼の「憲法を守れ」と言う人に使われているイメージだが、この本ではタカ派にも使われる例が載っていた。例えば「安全保障の要諦は敵を減らすことだ。敵になりそうな相手はなんとか中立にすることが大切で、敢えて敵を作るのは愚の骨頂だ。タカ派の平和ボケは本当に危ない」みたいな。確かに、絶対に敵は攻めてこないとするのも平和ボケかもしれないが、敵を作らず平和を維持しようとしているのに、ガンガン仮想敵を作って支持率を上げようとしている奴がいたら、平和ボケだよね。2023/05/30

linbose

2
★★★★☆コロナ禍での「自粛の要請」という妙な言葉よる行動統制は成功体験となったが、同調圧力というようなことで思考停止するのではなく、自粛の意味合いと作用を見極め、時にそれに抗うことのできる自覚が必要。 憲法と自衛隊について、教科書は合憲、違憲説の両論を併記の上、平和主義の重要性を説く。このような構図は、現実主義と理想主義とのアンビバレンスを弛緩させ、ナイーブに白黒の立ち位置の選択を迫るところで思考停止する。高坂正堯は、アンビバレンスの生み出す緊張関係を自覚して「悩み」続けるという態度が必要だと指摘する。2023/09/05

ワシじゃ

2
筆者は鎖国の経験を引合いにしているが、言霊信仰や民族性については語ってはいない。冒頭のコロナパンデミックでの状況分析で考察が足りてない。2023/04/24

Masaki Sato

1
前半は英国からの帰国時の隔離生活のフィールドノート。これはこれで貴重な資料として読んでいて面白い。後半は、「自粛」「鎖国」「平和ボケ」をテーマに日本の議論のアンビバレントな言説を説く。「自粛」の日本社会での使われ方を戦中、昭和天皇崩御、震災あたりから紐解いていく(パオロ・マッツァリーノあたりが書いた方が面白いと思う)。2022/12/21

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/20257729
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。