中公新書ラクレ<br> 海底の支配者 底生生物―世界は「巣穴」で満ちている

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中公新書ラクレ
海底の支配者 底生生物―世界は「巣穴」で満ちている

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  • サイズ 新書判/ページ数 190p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121506764
  • NDC分類 481.74
  • Cコード C1245

出版社内容情報

地表の7割を占める海底に穴を掘って暮らすのがゴカイやユムシなどの底生生物だ。そして近年まで謎につつまれてきた彼らの生態を「巣穴」を解析することで明らかにしてきたのが著者である。サーフィンのごとく波乗りして移動する底生生物とは? 水深1000mを超える海底の巣穴に樹脂を流し込んで判明した事実とは? 東日本大震災前後で三陸の海底生態系に何が起きた? 世界初となる発見を重ね、文部科学大臣表彰・若手科学者賞を受賞した著者が驚くべき、そしてどこかユーモラスな底生生物の生態と海底の神秘を綴る。この世界は、彼らの巣穴で満ちている!

内容説明

地球の表面の7割を占める海底に穴を掘って暮らすのがゴカイやユムシなどの底生生物だ。サーフィンのごとく波乗りして移動する底生生物とは?水深1000mを超える深海底で巣穴型を採取して判明した事実とは?東日本大震災前後で三陸の海底生態系に何が起きた?巣穴研究の最前線に立つ著者が驚くべき、そしてどこかユーモラスな底生生物の生態と海底の神秘を綴る。この世界は、彼らの巣穴で満ちている!

目次

1章 「謎」しかない底生生物―彼らはどこにひそんでいるのか
2章 巣穴はすごい―その驚くべき仕組みについて
3章 砂浜に生きる―生物にとって過酷な環境
4章 愉快な底生生物たち―そのかわいらしい生態について
5章 深海底に挑め!―深海巣穴型どり大作戦
6章 東日本大震災と底生生物―海底生態系にどのような影響をもたらしたか
7章 海底は「穴」と「謎」だらけ―生痕学の知見から

著者等紹介

清家弘治[セイケコウジ]
1981年生まれ。広島県出身。産業技術総合研究所地質調査総合センター主任研究員。文部科学省平成29年度卓越研究員。潜水士。専門は海洋生物学、海洋地質学。2004年愛媛大学理学部生物地球圏科学科卒業、09年東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻修了。博士(理学)。日本学術振興会特別研究員PD、東京大学大気海洋研究所助教を経て現職。受賞歴に科学技術分野の文部科学大臣表彰・若手科学者賞(2016年)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

72
ゴカイやユムシなどの底生生物が、海底に穴を掘って暮らすってこと自体が初耳。なるほど海辺の砂場に穴が空いているのを目にすることはあったが、こうした生態があったとは驚き。しかもその穴は、彼らの体の数十倍の大きさ。生き延びるための戦略だろうが、知らない世界が海の底に広がっていることを思うだけでも、生き物の世界の奥深さを感じさせてくれる。巣穴の形を取る方法も興味深い。こういう研究があるってことを知るのも意義があろう。ただ珍しい生き物たちの画像をもっと観たかった。2021/08/12

アナーキー靴下

66
これはお気に入りの方の感想を見なかったら手に取らなかったかも。確かにタイトルがカタすぎる。むしろ今表示されている帯のイメージそのもの(「地球は彼らの巣穴だらけ」「“謎”しかない底生生物に迫る!」)で、あまり知られていない底生生物という海の生き物を楽しく説明してくれる本。難しい知識不要の生態話は、生き物系ドキュメンタリー番組を観る程度の気楽な気持ちで読める。シャコやゴカイやエビの巣穴生活に興味がある人は是非! ただ、著者の「最強」「かわいい甲殻類ナンバーワン」「幻」等の話に共感するのは難しい、がそこがいい。2021/04/05

ホークス

42
2020年刊。生物の本は好きだけど、底生生物はよく知らなかった。干潟から深海まであらゆる海底に住んでいる。ゴカイなど環形動物、様々な形のウニ類や貝類、蟹やエビなどの甲殻類。カキなど濾過食者は海水を浄化してくれる。砂地には彼らの棲む穴が無数にあり、海藻の破片や微小な有機物を食べている。底生生物が海の環境を整えているらしい。波打ち際に適応したフジノハナガイ(二枚貝)には驚いた。波に転がされ、着地するたび素早く砂に潜る。天敵のキンセンガニもやはり波打ち際に棲む。泡に隠された世界でどんな攻防が行われているのか。2022/11/03

四不人

5
文章は悪くないし、内容もとても興味深い。若い生物屋さんの熱意にすごく好感ももてる。だが、あえて言えば造本が悪い。なぜこんなにスカスカ感があるんだ。もう2.5倍くらい書かせて膨らませんかい! タイトルのセンスも今一つ。編集者が悪い。中身がすごくいいだけに、なんか腹立つなあ。それにしても巣穴の型取りは面白い。この話だけでももう一冊書けそうなのに。まあ、研究が進展してるときはそんな暇はないかなあ。2020/06/16

4
うーん、内容が割と薄かった気がする2023/04/12

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