中公新書ラクレ<br> だからデザイナーは炎上する

電子版価格
¥858
  • 電子版あり

中公新書ラクレ
だからデザイナーは炎上する

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121505484
  • NDC分類 757
  • Cコード C1272

出版社内容情報

あのデザインスキャンダルはなぜ起きた?パクリは全部NG?これからも生き残るデザイナーとは?来たるべき”冬の時代”に備えよ

内容説明

過日、あるデザインが世界を騒がせた。疑惑から炎上し、撤回に至った五輪エンブレムだ。その背後にはデザイナーや業界の勘違いが見え隠れする。必ず類似が見つかるこれから、新しいデザインは生まれるのか?生き残るデザイナーの条件とは?目前に広がる「冬の時代」に備えよ!

目次

1章 だからデザイナーは炎上する―五輪エンブレム騒動を検証する(「騒動」が「炎上」となったのはなぜか;当事者不在 ほか)
2章 インターネットがデザインを変えた(そもそもデザインとは何か;デザインはアートではない ほか)
3章 「パクリ」の呪縛を乗り越える(五輪エンブレム騒動はパクリ騒動;「パクリ」という言葉の危うさ ほか)
4章 生き残るデザイナー、消えるデザイナー(生き残るデザイナー、消えるデザイナー;デザイン業界の曖昧な肩書き ほか)
5章 新エンブレムと「これからのデザイン」(新エンブレム選考過程を考える;新審査委員会はバランス重視に)

著者等紹介

藤本貴之[フジモトタカユキ]
1976年生まれ。東洋大学総合情報学部准教授、日本グラフィックデザイナー協会・正会員。博士(学術)。専門は情報デザイン論、メディア構造論など。北陸先端科学技術大学院大学教育連携客員准教授、合同会社藤本情報デザイン事務所執行役員、株式会社ウィズダムウェブ代表取締役なども兼任。最先端のメディア研究・メディア技術の知見から、企業や自治体を対象としたメディアの設計や情報発信戦略など、実践的プロジェクトを手がける。また社会分析・若者文化マーケティングの成果をリアルビジネスで実践するなど、産官学にわたる幅広い活動に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAKAPO

30
《デザインのあり方は、近年「表面的な美醜」を越えて「伝え方の設計」へと変化した。騒動の中核にいるようなデザイン・広告業界のトップクリエイターたちは、最先端のように見えて(見せて)実は、ネット時代の感性、ネット時代のデザインを理解できていなかった。》五輪エンブレムが炎上したのは、世の中の評価軸が、権威を持つお上によるものから、普通の人たちによる市場での評価に変わっていることに気がついていないクリエイターたちによって起こった、彼らの弁解が、気がついている人たちによって糾弾されるという構図になってしまったのだ。2018/06/20

リキヨシオ

23
東京五輪が決まった時は嬉しかったのに競技場、エンブレム、聖火台の問題が起こり、正直今は開催しなくてもいいんじゃないかと思っている。某デザイナーによる五輪エンブレムに「パクリ」という疑惑が発生、「オリジナル」を証明する為の対応が新たな疑惑となり大炎上。役所の怠慢だけでなくデザイナー業界にも批判が高まる。デザインとは具体的な目的や機能を持って設計する事…だけど一部プロなら理解できる、説明すれば理解してもらえる、と勘違いを持ったデザイナーもいるという。ネット時代の到来でデザイナーにとって厳しい時代になっている。2016/03/15

nbhd

14
現代のデザインは「質よりも速度」という言葉に目をひらく。 まっとうな主張、ナイスな新書だと思う。デザイナーでもある著者が、五輪エンブレム問題をダシに、現代デザイン&業界事情を読み解いた本。「デザインとは具体的な目的や機能をもって設計すること」だけど、今の時代の「ユーザーは、3秒しか見ない、3回しかクリックしない、3箇所しか見ない」。なので「ネットに最適化されたデザイン」でないと、デザインとして成立しないというのがスジ。エンブレム問題は、こういう時代に対応できていない選考委員、制作者の責任と断じている。2017/06/02

スプリント

6
改めてデザイン業界の閉鎖性、互助会的特質などが理解できます。ネット社会、SNS全盛の今、パクリの暴露や指摘が今後も続きそうです。2016/03/13

kuma suke

4
突き詰めると、誰のためのデザインかってことになるのかなぁ。ゼロからイチを生み出すことは、容易なことではなく、デザインを生み出す過程でさまざまなものやことに影響を受けるのは、デザイナーも人間であり、当たり前のことだと思う。それを全て「パクリ」と片付けることだけはしないでほしい。2016/10/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10343385
  • ご注意事項

最近チェックした商品