出版社内容情報
在日朝鮮人のための組織がなぜ金日成・金正日親子に私物化され、進むべき道を誤ってしまったのか。朝鮮総連研究の決定版、ここに誕生
内容説明
かつて希望に満ちていた朝鮮総連がなぜ、金日成・正日親子に忠実に従うだけの組織に成り下がってしまったのか。かつて朝鮮大学校で教鞭をとっていた著者だからこそ書ける、“転落”の軌跡。
目次
第1章 朝鮮総連の誕生―それは在日朝鮮人コミュニティーから始まった
第2章 教育の変質―朝鮮学校では何が教えられたか
第3章 財政活動―金はどこから集まり、どこに流れたか
第4章 工作活動―裏の顔に蝕まれた権利擁護団体
第5章 内部抗争―金日成・金正日に操られる指導者たち
終章 朝鮮総連再生への道
著者等紹介
朴斗鎮[パクトゥジン]
コリア国際研究所所長。1941年大阪市生野区生まれ。大阪府立生野高校卒。66年朝鮮大学校政治経済学部卒業後、朝鮮問題研究所所員に。68年から75年まで朝鮮大学校政治経済学部教員を務めた後、(株)ソフトバンクで孫正義氏とともにパチンコ経営企画に携わる。その後、経済コンサルタントなどを経て、現職。朝鮮半島問題、在日問題に関して新聞・雑誌に寄稿するほか、テレビ、ラジオのコメンテーターとしても活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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がんぞ
8
もちろん占領軍に弾圧され、日本共産党は党員を日本国籍に限る原則に転換したが、彼ら自身レッドバージで地下活動方針。偽大統領・李承晩が息子諫死ハワイ亡命の際は南北統一も近いとの期待が膨らんだが…/昭和四十年頃、総評・創価学会とまとめて異質集団「三そう」と揶揄され…2者は大学設立。著者は東京都小平に美濃部肝煎りで建設された朝鮮大学校の元教員。金日成とその血統絶対化という笑止なドグマでも閉鎖的環境で集団教育すると徹底は出来るものだ「偉大な首領によらなければ民族は自覚的に行動できない」定住確定と文化大革命の影響か?2014/05/26
Humbaba
6
設立された当初は理想が有り、そしてその理想に向かって邁進していた組織でも、ずっと同じ姿でい続けられるとは限らない。権力とはあまりにも甘美なものであり、よほど自制心の強い人間でなければその魅力に取りつかれてしまう。そのようにして道を誤れば、やがて組織は瓦解していく。2014/05/06
Humbaba
5
一度権力を持った集団は、簡単にはその権力を手放さない。権力が集中していればいるほど、一部が由来だとしてもそれで姿を変えてはくれない。時代が変化して自分たちが取り残されていることが見え始めていたとしても、それまで上手く行っていたものを変えるというのは簡単には決断できない。2016/02/29
高木正雄
4
総連の成り立ちと金日成金正日との関係を知ることができた。無条件で首領を信奉しているのかと思っていたが、微妙な時期もあったようだ。金正恩執権後の総連はどうなったのだろう2024/08/15
tooka
3
朝鮮総連の歴史の流れは把握できた。主張は在日韓国・朝鮮人に向けて書かれていると思って読むと納得できた。2008/12/21