中公新書ラクレ
ぐっとくる題名

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  • サイズ 新書判/ページ数 205p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121502278
  • NDC分類 674
  • Cコード C1295

出版社内容情報

『ゲゲゲの鬼太郎』が、文法的に正しい『ゲゲゲな鬼太郎』だったら、ここまで印象に残ったか?(助詞の使い方)『課長島耕作』の安定に比べ『取締役島耕作』の落着かなさは、「音」に理由がある!(韻とリズム)ツァラトストラが「こう言った」ではなく、「かく語りき」だったからこその豊かさとは?(古めかしい言い方で)『部屋とYシャツと私』で意図的に隠されている事柄とは?(言葉と言葉の距離)等々、著者が「ぐっときた」55の名タイトルを例に、心に残る理由を考察する。第3章には、本名の長嶋有名義の作品のタイトル付けに関する裏話も収録。

内容説明

名タイトルにはワケがある!文学、漫画、映画、音楽など、ジャンルを横断した55作品の題名を分析、その魅力を語り尽くす。タイトル付けに悩むすべての人におくる、実用派エッセイ集。

目次

第1章 ロジック篇(助詞の使い方―「ゲゲゲの鬼太郎」「無能の人」「僕が泣く」;韻とリズム―「ヤング島耕作」「勝訴ストリップ」「噂の刑事トミーとマツ」;言葉と言葉の距離(二物衝撃)―「天才えりちゃん金魚を食べた」「部屋とYシャツと私」 ほか)
第2章 マインド篇(先入観から逸脱する―「淋しいのはお前だけじゃな」「サーキットの娘」;日本語+カタカナの題名―「少年ケニヤ」「三人ガリデブ」;いいかけでやめてみる―「光ってみえるもの、あれは」「飼い犬が手を噛むので」 ほか)
第3章 現場篇(実用書の題名が決まるまで;小説・コラムの題名が決まるまで)

著者等紹介

ブルボン小林[ブルボンコバヤシ]
1972年生まれ。コラムニスト。2000年に「めるまがWebつくろー」誌上の連載「ブルボン小林の末端通信」でデビュー。本名の長嶋有では「猛スピードで母は」で126回芥川賞受賞。小説家としても活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

🐾Yoko Omoto🐾

126
読友さんからの絶賛お薦め本。いやー面白かった。著者の感性に触れた数々の“タイトル”について考察したエッセイ。タイトルについてここまで深く追究したことはないが、潜在的に感じていたことに著者と同じ部分があったりで、網羅されると「なるほど」と合点がいくことだらけだった。説明しすぎ、インパクトのズレ、ありきたり…僅かな違いが明暗を分けるというのは会話のセンスにも通じるものがあると感じた。短い言葉ながら、目にした時に如何に読解力と想像力を喚起させられるか…奥が深く侮りがたし。「脳手術の失敗」はマイぐっとくる題名。2014/11/02

ネギっ子gen

54
【ぐっとくる本!】名タイトルには訳がある!文学、漫画、映画、音楽など、ジャンルを横断した55作品の題名を分析し、その魅力を語り尽くす書。長嶋有が“裏の顔”で書いた「タイトル発想法」。自分史上もっとも引用が困難だった本でもあった😥…だって、すべて引用してしまいたいくらい合点ばかりの内容なんで……。そこを、敢てチョイスすれば、これ。<題名を語れば、すべての人(ジャンル)のこだわりが隣接する。そのことの自由さ、開放感を表したかった。ここで選んだ「題名」というのは、実に便宜的な、方便でしかない>と。うんうん。⇒2025/01/21

りんご

41
すっかりブルボン信者なのでどれもこれも面白い。「題名同士が会話する」では実用書を取り上げる。いかに分かりやすいかのアピールに「サルにもわかる」「五分でわかる」などありましたねー。それらの並びでぐっときたのは「今夜わかる」わー!ホントにぐっとくるわ。しっとりしてて品が良い。と言いつつも、私はバカっぽいものも大好きですので、ちょこっとだけ出てきたAVタイトル「セーラー服と一晩中」が一番爪痕残したかも。2022/08/26

スノーマン

27
題名って大切!ドラマ『ちょうどいいブス』に抗議が来てすごい無難な感じのタイトルに変わったというネットニュースに、えー!と思ったところだったので、どの話もすごく面白かった。個人的には、小学生のとき好きな男子の気に入ってる漫画が『少年アシベ』と知り、そのタイトルにものすごい吸引力を感じ、買いに走った思い出があったので、そのタイトルも入ってて嬉しかった(笑)そして長嶋有といえば、やはり『猛スピードで母は』のインパクトが。内容は覚えてないけど、危ういタイトルと表紙の絵、忘れられない(笑)2018/12/22

hanchyan@ふむ……いちりある

25
めちゃくちゃ面白かった。初っぱなから横っ腹イタくなるくらい笑わせて頂き、ときに「そうかあ?」と感じときに眉間にしわ寄せ、悼尾にはジンワリしんみり。焦点を“題名”に絞り、緩~く軽~いがとても真摯な日本語についての論考。スゴい。そしてなにより、読後ホッと一息ついてひらいた索引、五十音順に機械的に挙げられたタイトル、その、語の並びのなんと面白いことか!! ジャンルを問わず“作品に触れる”のが好き、かつ潜在・顕在に拘らず何等かの“アウトプット願望”を持つ全ての人・・・て全日本国民てことか!?(笑)にオススメ。2014/10/25

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