内容説明
心優しく、明るく、謙虚。でも気弱で、他人任せ。日本人に多い「依存性性格者」を心理学の実験、カウンセリングなど多面的な手法と観点から分析し、家族、企業、社会等の「現在」を読み解く。
目次
第1章 あなたの周りの「依存性性格者」
第2章 伝統的依存性を実験する
第3章 依存性パーソナリティー障害
第4章 過保護と「弱いボク」の相関関係―依存性性格の形成過程
第5章 依存的な親たちが依存性を再生産する日本社会
第6章 崩食現場に見る現代家族のネオ依存性
第7章 ネオ依存性―調整能力と自虐性の消失
第8章 ネオ依存性が読み解く日本の近未来社会
著者等紹介
矢幡洋[ヤハタヨウ]
1958年東京都に生まれる。京都大学文学部卒業。精神病院の相談室長などを経て、現在、矢幡心理教育研究所所長、西武文理大学講師、臨床心理士、作家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カッパ
23
【156】363【◯】私は決められないし自分は依存性性格者だと思う。目立ちたくないし、助けて欲しい。責任は負いたくない。でも確かに人の気持ちを察するのは上手。看護師をやっていた時はプラスにはたらいていたかも。依存性性格の人が向く仕事なのかもなと少し思った。とはいえ、このままの社会だと引きこもりがふえ、組織もこまりそうだ。2017/04/25
ダンボー1号
9
約10年前の発行。書いてあることは最もなことです。見方を変えれば多くの人に当てはまるし、悪い面もいい面もある。じぶんの意見無く権力に従う安保支持者。戦争法案と叫ぶ声に同調する考えない反対者。とかモノは言い様で子供に近づく大人。子供突き放す大人。匿名で責任無い人ほど自分の意見言う時代です。鋭さは感じず。今にあった分析のみに絞って欲しかったな2015/08/30
ジュリ
4
本書の最後の方で、著者は20年後に日本人を心配している。自分と同じ考えを持つ人としかかわらない、自分にとって都合のいい情報しか聞かない、不登校や出社拒否の増加など、実際に著者が心配していたような状態になってきている。2023/05/15
miyatatsu
3
まれにみるみる価値が全くない本です。むしろ時間の無駄なのでマイナスです。著者の勝手な判断で明らかにおかしいことに対して正しいと言っているし、間違った考察がたくさん書かれていました。2016/11/22
noko
2
途中までは具体的な実験結果に基づいて書かれていて、納得できた。でも、途中から世の中の母親が子に何を食べさせているか以降は、引用している文献自体がフィクションで、フィクションを参考に、結果として書かれても読者としては納得できなかった。依存パーソナリティ障害の分類などは、役に立った。人に甘えて、依存して成長しない人生は、その人もダメになるし、大きく見ると日本全体もダメになることは、理解できた。2017/08/08