中公選書<br> ベネズエラ―溶解する民主主義、破綻する経済

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中公選書
ベネズエラ―溶解する民主主義、破綻する経済

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  • サイズ 46判/ページ数 288p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784121101150
  • NDC分類 302.613
  • Cコード C1331

出版社内容情報

世界最大の石油埋蔵量を誇る産油国ベネズエラ。だが、戦争や自然災害とは無関係に経済が縮小を続けている。その間、治安は悪化、食料供給や医療制度も崩壊の危機にある。四〇〇万人以上が陸路国外に脱出し、シリアに次ぐ難民発生国となった。かつて二大政党制を長期間維持し「民主主義の模範」とされた同国に何が起こったのか――。本書は、チャベス大統領就任以降、権威主義体制に変容し、経済が破綻に向かう二〇年間の軌跡を描く。

内容説明

世界最大の石油埋蔵量を誇る産油国ベネズエラ。だが、戦争や自然災害とは無関係に経済が縮小を続けている。その間、治安は悪化、食料供給や医療制度も崩壊の危機にある。四〇〇万人以上が陸路国外に脱出し、シリアに次ぐ難民発生国となった。かつて二大政党制を長期間維持し「民主主義の模範」とされた同国に何が起こったのか―。本書は、チャベス大統領就任以降、権威主義体制に変容し、経済が破綻に向かう二〇年間の軌跡を描く。

目次

プロローグ
第1章 チャベスと「ボリバル革命」
第2章 チャベスなきチャビスモ、マドゥロ政権
第3章 革命の主人公たち
第4章 ボリバル革命と民主主義
第5章 国家経済の衰亡
第6章 石油大国の凋落
第7章 社会開発の幻想
第8章 国際社会のなかのチャビスモ
エピローグ

著者等紹介

坂口安紀[サカグチアキ]
1964年生まれ。奈良県出身。88年国際基督教大学(ICU)教養学部卒。90年米カリフォルニア大学ロスアンジェルス校(UCLA)修士号(MA)取得。同年アジア経済研究所入所、同地域研究センター/ラテンアメリカ研究グループ長を経て、2018年より主任調査研究員。専門/ベネズエラ地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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skunk_c

55
チャベス期から現在のマドゥロ政権下の混迷するベネズエラ情勢を分析した労作。現地滞在歴も豊富な専門家らしく、詳細なデータに基づく論考で、特に近年の困難な状態については胸を打たれる。が、敢えて複眼的に見れば、本書だけでこの国の置かれた立場が分かったと思うことの方が危険かもしれない。チャベスが高い支持によって政権を奪取し、「貧困の解消」という目標をある程度達成したここは本書にもある。しかし、なぜチャベスが政権を取れたかは前政権の状況如何だと思うが、その点の記述は薄い。むしろポピュリズム的手法の勝利という印象だ。2021/01/27

Aminadab

22
著者はアジア経済研究所所属で、チャベス(1999~2013年)・マドゥロ(2013年~)両政権ができる前からベネズエラを専門にしてきた人。1959年の民主化以来安定した二大政党制の下で民主政治を続けてきたこの国が、1990年代に入って、産油国の潤沢な外貨収入があればキューバ式の社会主義ももしかしたらたちゆくのではないか、という国運を賭けた実験の誘惑に乗ってしまう。しかし、商品ブームの2000年代にもすでに破綻を生じ、2010年代には総人口の4分の1が出国するに至る。いま現在日本語で読める概説書ではベスト。2022/12/16

BLACK無糖好き

19
混迷するベネズエラの内情をコンパクトに詳説。チャベス前大統領の政権運営に根本的要因があるという。注目したのは以下2点。①石油政策:ベネズエラ国営石油会社は投資よりも国庫への資金提供が優先され国の債務の肩代わりもさせられ、メンテナンス不足などによる稼働率の低下から産油量が大きく減少した。②軍の政治化:チャベス、マドゥロ両政権に忠誠を誓う軍人に経済的恩恵の大きいポストを割り当て、政権に批判的な軍高官は逮捕される。キューバの協力を得て軍内部へのインテリジェンス活動強化。◇ハイパーインフレの怖さも衝撃的。2021/11/08

ナン

16
チャベス時代の政策やベネズエラの今の混迷について、わかりやすく書かれており良書。石油収入を背景とした社会開発などチャベス政権時代の政策については何となく肯定的に考えていたが、それらが今の混迷につながっていることがわかったのが一番の収穫。掲げていた理想がどんなに素晴らしくても、今のひどい状況を見るとハイエクの『隷従への道』を地で行くよう。経済左派的政策と参加民主主義は、今の日本にも必要ではないかと思ってはいるが、残念ながらこれは一つの失敗例として参考になるかもしれない。2022/01/22

Toska

9
「苛政は虎よりも猛し」とは21世紀においても真理なのだと思い知らされる。チャベスが高い理想とカリスマの持ち主であったことは著者も認めている通りだが、異論や抵抗の可能性を人為的に排除してしまったことが恐ろしい結果につながった。独裁国家のみならず、「力強いリーダーシップ」に幻想を抱きやすい全ての人々に対する警鐘であろう。治安悪化が経済不安だけに起因するとは限らず、政治的要因(対立の先鋭化など)も大きいという指摘は鋭い。2023/01/07

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