出版社内容情報
植民地時代の対日協力者で「売国奴」とされた親日派。
独立後の韓国は「反民族行為処罰法」を制定し多数検挙するが、反日闘士だった初代大統領・李承晩は事実上廃案にする。国家機能維持のためには親日派の協力が必要であり実利を取ったのだ。そのため戦後も政治や軍の中枢を親日派は占め続けた。
だが民主化後、親日派への批判が始まる。21世紀以降は、政治がその清算を強く求め、「日帝強占下反民族行為真相糾明に関する特別法」を制定、民間でも『親日人名辞典』アプリが配信されるなど、子孫を含めた糾弾が続く。しかし、その内実は現代政治に強く影響され、「政治カード」として大きく変質している。
一見すると明確な利益が見出せない問題に、なぜ韓国は1945年の「解放」から80年にわたって莫大な労力を割いてきたのだろうか。親日派から描く韓国近現代史。
【目次】
内容説明
植民地時代の対日協力者で「売国奴」とされる親日派。建国後の韓国は反民族行為処罰法を制定し多数検挙するが、反日闘士だった初代大統領は事実上廃案にし、親日派は政界や軍の中枢を占め続けた。しかし民主化後、批判が始まる。21世紀以降、政治はその清算を求め、また『親日人名辞典』アプリが配信されるなど子孫にも及ぶ糾弾が続く。だがその内実は、現代政治の影響を強く受け大きく変質している。親日派から描く韓国近現代史。
目次
序章 親日派の誕生―”売国奴”と韓国併合
第1章 植民地支配に協力する朝鮮人―一九一〇~四五年(朝鮮総督府で働く人々;独立運動の高揚と限界―「実力養成」の罠;戦時期の対日協力―非協力が「罪」となる時代)
第2章 大韓民国建国と親日派の運命―一九四五~五〇年(粛清か活用か―揺れる政治のなかで;親日派の範囲確定へ―「解放」後、初議会の試み;反民特委の活動と崩壊―建国から朝鮮戦争の勃発まで)
第3章 タブーから社会問題へ―一九五〇~九〇年代(朴正熙が親日派になるとき;解禁―韓国民主化の余波;「歴史の立て直し」―親日派清算の議論へ)
第4章 政治的対立のなかの親日派―二〇〇〇年代以降(二つの特別法―政府主導の親日派清算;『親日人名辞典』の刊行―民間による親日派清算;政争の具への変貌―建国の功労者か民主主義の敵か)
おわりに 対日歴史問題から韓国政治の問題へ
著者等紹介
小野容照[オノヤステル]
1982年横浜市生まれ。2005年学習院大学経済学部卒業。08年韓国・高麗大学校大学院韓国史学科修士課程修了。12年京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。京都大学人文科学研究所助教などを経て、17年より九州大学大学院人文科学研究院准教授。専門は朝鮮近代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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