中公新書<br> 大田昌秀―沖縄の苦悶を体現した学者政治家

個数:
電子版価格
¥1,078
  • 電子版あり

中公新書
大田昌秀―沖縄の苦悶を体現した学者政治家

  • ウェブストアに92冊在庫がございます。(2025年08月22日 21時23分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121028655
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C1231

出版社内容情報

沖縄戦で鉄血勤皇隊として死線を彷徨い、戦後は早稲田大学、米国に留学、琉球大学で沖縄戦・沖縄学の教鞭を執った大田昌秀。
 米統治下から論壇で活躍し、1990年、知事当選後は米軍基地問題と対峙する。冷戦終結後の新たな日米関係が求められるなか、米兵による少女暴行事件が勃発。高揚する民意と日本政府との間で解決を模索するが、3度目の知事選で敗北する。
 100冊以上の自著で沖縄の苦悩を記し、沖縄現代史と共に歩んだ生涯。



【目次】

はじめに

第1章 沖縄戦という原点
1 久米島の秀才
2 沖縄師範学校への進学
3 鉄血勤皇隊としての戦争体験

第2章 本土、米国への留学――1950-56年
1 収容所から沖縄文教学校へ
2 早稲田大学での「日留」 本土の解放感
3 「米留」の2年間 強烈な民主主義体験

第3章 日本復帰論高揚のなかで――琉球大学時代①
1 沖縄人意識の探究 「事大主義」問題
2 日本国憲法下への復帰支持
3 復帰論の思想的位置 「反復帰論」、進歩派との距離

第4章 復帰後、沖縄学の批判的継承――琉球大学時代②
1 アイデンティティの模索 復帰直後の課題
2 戦後の沖縄学 沖縄戦・占領史の追究
3 「積極的平和」への共鳴

第5章 沖縄県知事の第一期――1990-93年
1 出馬の決断と勝利 少数与党の議会運営
2 軍用地強制使用問題と三次振計
3 平和行政の展開 戦後50周年への拠点づくり

第6章 沖縄からの異議申し立て――1994-96年
1 戦後五〇年目の「転換」を目指して
2 少女暴行事件と代理署名拒否
3 日本政府との攻防 基地返還の具体化構想
4 普天間飛行場の返還合意と苦渋の決断

第7章 大田県政の挫折――1996-98年
1 橋本首相との関係 官邸主導の経済振興へ
2 失速する県政 吉元副知事の再任否決
3 普天間移設問題の迷走
4 橋本首相との断絶、知事選敗北

第8章 晩年と死
1 再び研究活動へ
2 参議院議員時代 問い続けた「沖縄とは何か」
3 沖縄独立論への傾斜

おわりに
あとがき/主要参考文献
大田昌秀 略年譜 

内容説明

沖縄戦で鉄血勤皇隊として死線を彷徨い、戦後は早稲田大学、米国に留学、琉球大学で沖縄戦・沖縄学の教鞭を執った大田昌秀。米統治下から論壇で活躍し、1990年、知事当選後は米軍基地問題と対峙する。冷戦終結後の新たな日米関係が求められる中、米兵による少女暴行事件が勃発。高揚する民意と日本政府との間で解決を模索するが、3度目の知事選で敗北する。百冊以上の自著で沖縄の苦悩を記し、沖縄現代史と共に歩んだ生涯。

目次

第1章 沖縄戦という原点
第2章 本土、米国への留学―一九五〇~五六年
第3章 日本復帰論高揚のなかで―琉球大学時代1
第4章 復帰後、沖縄学の批判的継承―琉球大学時代2
第5章 沖縄県知事の第一期―一九九〇~九三年
第6章 沖縄からの異議申し立て―一九九四~九六年
第7章 大田県政の挫折―一九九六~九八年
第8章 晩年と死

著者等紹介

野添文彬[ノゾエフミアキ]
1984(昭和59)年滋賀県生まれ。2006年一橋大学経済学部卒業。12年一橋大学大学院法学研究科博士課程修了。博士(法学)。沖縄国際大学法学部講師、准教授を経て、24年より沖縄国際大学法学部地域行政学科教授。専攻・日本外交史、国際政治史。著書『沖縄返還後の日米安保』(吉川弘文館、2016年、沖縄協会沖縄研究奨励賞・日本防衛学会猪木正道研究奨励賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

バーニング

4
戦争体験をベースにした地方自治を沖縄で実践しようとした政治家の評伝。戦後の進学した早稲田時代の人脈が知事になってからも利用されていた点が興味深い。96年〜99年の橋本龍太郎政権において沖縄問題を国全体の問題へと大きく展開できるチャンスだったにも関わらず、ここで十分な成果を挙げられず、逆に沖縄問題が地方分権一括法の脇の外になってしまったという事実も重たい。橋本行革で機能強化された内閣府で沖縄問題を扱うことにより、地元沖縄の裁量と権限が小さくなったことがその後の基地問題の停滞へと繋がっている模様。2025/08/12

辻井凌|つじー

2
「沖縄とは」「日本とは」を学者として、政治家として問い続けた生き様には好感を覚える。 日本人が「本気で沖縄のために取り組む」とは果たして何をすることなのだろうか。 2025/07/31

文明

1
近代日本の沖縄の構造的差別の歴史を一身に背負った人間の評伝。2025/08/11

O次郎

0
現代沖縄の歩みを象徴する人物としての大田氏がよく理解できた。「本土」に住む人間として心に置いておきたいのは、本書において描かれる大田氏の苦悩は全て本土に住む私たちの沖縄に対する向き合い方から生じているという点である。読み進めながら大江健三郎が沖縄ノートで記した恥の感覚を覚えずにはいられなかったが、覚えずにいられないなどと言っているのではなく、行動として沖縄の苦悩と負担に向き合うことが必要だと改めて感じた2025/08/16

takao

0
ふむ2025/08/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22712330
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品