出版社内容情報
甲骨文から前衛書道までを読み解き、書の表現を歴史的、構造的に解き明かしたロングセラーに新章「現代の作家の書」を収録。
内容説明
書は紙と筆と墨の芸術である。墨跡には深度・速度・角度と力が秘められている。書の美は草書体に萌芽し、楷書体とその基本運筆「三折法」の成立により完成したが、そこには石と紙の争闘史があった。筆と紙の接点に生じる力(筆蝕)こそ書の美の核心で、文字でなく言葉を書くところに書の価値はある。甲骨文から前衛書道までを読み解き、書の表現を歴史的、構造的に解明したロングセラーに、新章「現代の作家の書」を収録。
目次
序章 書はどのようなものと考えられてきたか
第一章 書は筆蝕の芸術である―書の美はどのような構造で成立するか
第二章 書は紙・筆・墨の芸術である―書の美の価値はなぜ生じるのか
第三章 書は言葉の芸術である―書は何を表現するのか
第四章 書は現在の芸術でありうるだろうか―書の再生について
第五章 現代の作家の書
著者等紹介
石川九楊[イシカワキュウヨウ]
1945年(昭和20年)、福井県に生まれる。京都大学法学部卒業。書家。京都精華大学教授、同大学文字文明研究所等を歴任。同大学名誉教授。著書『書の終焉―近代書史論』(同朋舎出版、サントリー学芸賞受賞)。『日本書史』(名古屋大学出版会、毎日出版文化賞受賞)。『近代書史』(名古屋大学出版会、大佛次郎賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
1
承知いたしました。重複を排除し、40個に増やします。 往路の思考 書は難解 書は美術でない 文字の美 線の美 書の核心 書字は図形でない 筆蝕の美 二次元と四次元 字画の深さ 褚遂良の書 筆蝕の力 天来の筆蝕 戦後の書 深さと速度の統合 中国と日本の書 筆蝕と構成 刻蝕と筆蝕 隷書体 唐代の書 紙の発見 臨書 手書きの複雑性 和様書道 書は文学 字の佇まい 内的矛盾 抽象的な表現 文字の歴史 日本の書 前衛書道 言語と筆蝕 墨の濃淡 書は人格 墨跡 書き手の身体 余白の重要性 古典臨書 墨の濃淡2025/04/16