中公新書<br> 続・日本軍兵士―帝国陸海軍の現実

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中公新書
続・日本軍兵士―帝国陸海軍の現実

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  • サイズ 新書判/ページ数 264p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121028389
  • NDC分類 392.1
  • Cコード C1221

出版社内容情報

 アジア・太平洋戦争で約230万人の軍人・軍属を喪った日本。死者の6割は戦闘ではなく戦病死による。この大量死の背景には、無理ある軍拡、「正面装備」以外の軽視、下位兵士に犠牲を強いる構造、兵士たちの生活・衣食住の無視があった。
 進まない機械化、パン食をめぐる精神論、先進的と言われた海軍の住環境無視……全面戦争に拡大する日中戦争以降、それらは露呈していく。
 本書は帝国陸海軍の歴史を追い、兵士たちの体験を通し、日本軍の本質を描く。

内容説明

先の大戦で230万人の軍人・軍属を喪った日本。死者の6割は戦闘ではなく戦病死による。この大量死の背景には、無理ある軍拡、「正面装備」以外の軽視、下位兵士に犠牲を強いる構造、兵士の生活・衣食住の無視があった。進まない機械化、パン食をめぐる精神論、先進的と言われた海軍の住環境無視…日中戦争の拡大とともに限界が露呈していく。本書は帝国陸海軍の歴史を追い、兵士たちの体験を通し日本軍の本質を描く。

目次

序章 近代日本の戦死者と戦病死者―日清戦争からアジア・太平洋戦争まで(疾病との戦いだった日清戦争;戦病死者が激減した日露戦争 ほか)
第1章 明治から満州事変まで―兵士たちの「食」と体格(徴兵制の導入―忌避者と現役徴集率;優良な体格と脚気問題―明治・大正期;「梅干主義」の克服、パン食の採用へ;給養改革の限界―低タンパク質、過剰炭水化物)
第2章 日中全面戦争下―拡大する兵力動員(疲労困憊の前線―長距離行軍と睡眠の欠乏;増大する中年兵士、障害を持つ兵士;統制経済へ―体格の劣化、軍服の粗悪化;日独伊三国同盟締結と対米じり貧)
第3章 アジア・太平洋戦争末期―飢える前線(根こそぎ動員へ―植民地兵、防衛召集、障害者;伝染病と「詐病」の蔓延;離島守備隊の惨状;かけ声ばかりの本土決戦準備―日米の体格差)
第4章 人間軽視―日本軍の構造的問題(機械化の立ち遅れ―軍馬と代用燃料車;劣悪な装備と過重負担―体重40%超の装備と装具;海軍先進性の幻想―造船技術と居住性軽視;犠牲の不平等―兵士ほど死亡率が高いのか)

著者等紹介

吉田裕[ヨシダユタカ]
1954(昭和29)年生まれ。77年東京教育大学文学部卒。83年一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。83年一橋大学社会学部助手、講師、助教授を経て、96年一橋大学社会学部教授。2000年一橋大学大学院社会学研究科教授。現在は一橋大学名誉教授、東京大空襲・戦災資料センター館長。専攻・日本近現代軍事史、日本近現代政治史。著書『日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実』(中公新書、2017年)第30回アジア・太平洋賞特別賞、新書大賞2019を受賞、他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kinkin

103
前作も読んだ時、愚かな戦争だったことを感じたが、今回も前回以上に驚く内容だった。書かれているような内容で戦争を本気でやっていたとは信じられない。山本五十六が戦争が始まったとき、アメリカには勝てないと言ったそうだが実際アメリカで見たことと比較していたのだろう。病気に苦しむ兵士、歯が痛くても治療する医師がいない、乾パンは硬すぎる。戦争末期には精神障害者が続出、補給路を絶たれ飢え死にする。雨で濡れっぱなしなのに防水カッパがない。粗末な装備他、普段触れられないような事をこの本は伝えてくれる。図書館本2025/03/02

skunk_c

85
「あとがき」で著者も告白しているように、名著の前作から時間が経ったのは史料の危うさだろう。何しろ都合の悪いものは燃やしてしまったのだから。本作は前作を補完する内容で、日清~日中の戦争時の日本軍を概観しているのがありがたい。また、海軍の問題点にも踏み込んでいるが、ちょっと浅いかな(軍艦としての欠陥があったという他の著作もあるが触れられず)。ともかく読めば読むほど暗澹とした気分になる。自動車、軍靴から蚊帳に至るまでそのお粗末なこと。さて、都合の悪い史料を隠すのは未来の歴史研究に困難を残すことを肝に銘じるべき。2025/02/08

ちさと

30
作戦第一主義が災いし、食料・医薬品などの補給が途絶。国力を無視して戦線を拡大し、無理な召集の結果、弱兵や老兵が軍隊の中の大きな割合を占めたアジア・太平洋戦争下の帝国陸海軍。全戦没者の6割以上が戦闘ではなく戦病死者という現実に、兵士の「生活」「衣食住」に大きく焦点を合わせて分析したのが本書。兵士の生活に全面保障を与える、故に全面的な絶対服従を兵に要求できる。それが崩れた時、既に戦争には負けていたのかも。圧倒的戦力差とはよく言ったもので、アメリカ軍はJeep、日本軍は馬、牛、象、徒歩である。2025/05/04

Satoshi

16
話題の親書の続編。本作では医療・設備・車両・戦艦の面で日本帝国軍の人命軽視を記載している。軍艦に食事用のテーブルすらなく、徒歩と軍馬に頼った移動、精神医学を無視した診断、伝染病の対策不足と精神論でアメリカに勝とうとしていたのか。また、日本は産業が効率的でないため、軍人比率が他国より少ないことも初めて知った。補給もままならない状況では略奪が横行することは自明であり、太平洋戦争を賛美することは逆に戦死者への冒涜なのではと思ってしまう。2025/05/08

みなみ

15
前作の日本軍の劣悪な環境や装備品の貧弱さのオンパレードはブラックユーモアの域に達していたのでは?からの続編。なぜそうであったのかを明治から分析する。食糧事情・栄養補給から始まって、様々な史料から日本軍の姿を浮き彫りに――したいところだろうが、いかんせんまともな資料や統計が見つからないようだ。著者の苦労が偲ばれる。糧食の変遷は現代にも通じる部分がある。たんぱく質が少なくて炭水化物が多くなりがちなのは、お米をたくさん食べることを重視する文化だからか。2025/04/16

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