出版社内容情報
「積極的差別是正措置」と訳されるアファーマティブ・アクション。入試や雇用・昇進に際して人種やジェンダーを考慮する実験的で論争的な取り組みだ。1960年代、公民権運動後のアメリカで構造的な人種差別を解消する取り組みとして導入されたが、「逆差別」「優遇措置」との批判が高まる。21世紀には多様性の推進策として復権するも、連邦最高裁は2023年に違憲判決を下した――。役目を終えたのか。平等のために何をすべきか。アメリカの試行錯誤の歴史をたどり考える。
内容説明
「積極的差別是正措置」と訳されるアファーマティブ・アクション。入試や雇用・昇進に際して人種やジェンダーに配慮する取り組みだ。1960年代、公民権運動後のアメリカで構造的な人種差別解消のため導入されたが、「逆差別」「優遇措置」との批判が高まる。21世紀には多様性の推進策として復権するも、連邦最高裁は2023年に違憲判決を下した―。その役割は終わったのか。アメリカの試行錯誤の歴史をたどり考える。
目次
序章 なぜアファーマティブ・アクションが必要だったのか
第1章 いかに始まったのか―連邦政府による差別是正政策
第2章 それは「逆差別」なのか―転換点としてのバッキ裁判
第3章 反発はいかに広がったのか―「文化戦争」のなかの後退
第4章 いかに生き残ったのか―二一世紀の多様性革命
第5章 なぜ廃止されたのか―アジア系差別と多様性の限界
終章 どのように人種平等を追求するのか
著者等紹介
南川文里[ミナミカワフミノリ]
1973年、愛知県生まれ。2001年、一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。06年、博士(社会学)取得。日本学術振興会特別研究員、神戸市外国語大学准教授、立命館大学教授などを経て、同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。専門は、社会学、アメリカ研究(人種エスニシティ論、移民研究、多文化社会論)。著書『未完の多文化主義―アメリカにおける人種、国家、多様性』(2021年、東京大学出版会、第38回大平正芳記念賞、第3回アメリカ学会中原伸之賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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