中公新書<br> 言論統制―情報官・鈴木庫三と教育の国防国家 (増補版)

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中公新書
言論統制―情報官・鈴木庫三と教育の国防国家 (増補版)

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  • サイズ 新書判/ページ数 592p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121028068
  • NDC分類 316.1
  • Cコード C1221

出版社内容情報

戦後のジャーナリズム研究で、鈴木庫三は最も悪名高い軍人である。戦時中、非協力的な出版社を恫喝し、用紙配給を盾に言論統制を行った張本人とされる。超人的な勉励の末、陸軍から東京帝国大学に派遣された鈴木は、戦争指導の柱となる国防国家の理論を生み出した教育将校でもあった。「悪名」成立のプロセスを追うと、通説を覆す事実が続出した。言論弾圧史に大きな変更を迫った旧版に、その後発掘された新事実・新資料を増補。

内容説明

戦後のジャーナリズム研究で、鈴木庫三は最も悪名高い軍人である。戦時中、非協力的な出版社を恫喝し、用紙配給を盾に言論統制を行った張本人とされる。超人的な勉励の末、陸軍から東京帝国大学に派遣された鈴木は、戦争指導の柱となる国防国家の理論を生み出した教育将校でもあった。「悪名」成立のプロセスを追うと、通説を覆す事実が続出。言論弾圧史に大きな変更を迫った旧版に、その後発掘された新事実・新資料を増補。

目次

序章 『風にそよぐ葦』の神話
第1章 立志・苦学・軍隊
第2章 「教育将校」の誕生
第3章 昭和維新の足音
第4章 「情報部員」の思想戦記
第5章 「紙の戦争」と「趣味の戦争」
終章 望みなきにあらず

著者等紹介

佐藤卓己[サトウタクミ]
1960年、広島県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程研究指導認定退学。東京大学新聞研究所助手、同志社大学文学部助教授、国際日本文化研究センター助教授、京都大学大学院教育学研究科教授などを経て、上智大学文学部新聞学科教授、京都大学名誉教授。専攻はメディア文化学。2020年にメディア史研究者として紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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パトラッシュ

119
永田鉄山の言葉「陸軍に於ける平時業務の大部分は教育である」を体現していたのが鈴木庫三ではないか。茨城の貧しい小作人が死ぬほど勉強して士官学校に進み、立身のため学ぶことの難しさを熟知する男が教育将校になったのだから。ただ苦学力行の人にありがちだが自分に強烈な自信を持ち、努力を怠ったり都会のエリート然とした者を許せなかった。彼らより筆も弁も立った鈴木に反論できなかった新聞出版関係者は、戦後すべての罪を鈴木個人になすりつけて自らの正義を宣伝したのだ。「ペンは剣よりも強し」というが、ペンが武器の兵士に勝てるのか。2024/06/27

KAZOO

99
このような本を新書で読めるとは思っていませんでした。内容はかなり専門的で学術書的な部類に入るのではないかとも思いました。戦時中に、言論統制の現場の人間として鈴木庫三がどのような考え方で対応を行ってきたかを書かれたものです。またこの人物がどのような生い立ちであったのかもよくわかります。いわゆるエリートではないのですが、自分の考え方に自信を持っていて軍人官僚として生きたさまを描いています。城山三郎さんが書かれたような小説にしてもいいと思います2024/10/02

gorgeanalogue

15
国分一太郎の殴打事件捏造などのエピソードは文句なく面白い。ファナティックな「青年将校」が「ジャーナリスト」を怒鳴りつける…というイメージはほとんど「戦後的なもの」だった。むしろ統制する側と統制される側は結託して「統制」をつくりあげていたにも関わらず、また鈴木倉三はその理念からしてほとんど社会主義者であるのに、戦後の「良心的ジャーナリズム」の自己弁護に利用されてしまう。全編呵責のない書きぶりではあるものの、終章の鈴木に対する同情は、ほとんど著者が思想的に鈴木に接近していくかのような様を窺わせて興味深い。2024/08/03

Tomozuki Kibe

5
表題で予想していたのとは全く違う一人の軍官僚の評伝。軍部の「剣」に言論の「ペン」が委縮させられていた戦時中。その象徴とみなされた鈴木倉三…。これまでは被害者側の証言のみで語られた史実に対し加害者側の弁護人が登場。日記を丹念に読み込むことで、その人物像が単なるファナティックなファシスト「日本のヒムラ―」ではない。小作農から苦学して下士官→士官になった彼にとって都会の遊び人が敵であったこと・皇道派に走るには現実を知りすぎていたこと・高い教養を身に着けた彼は社会主義にむしろ同情的であったことが分かる。(続く)2024/08/16

未読

3
著者は鈴木少佐を否定・反対する言論には手厳しく批判するが、鈴木本人に対してはやや手ぬるい対応をしている。たとえば鈴木日記は戦後焼却したものも含めて7年分欠落しているが、焼却命令に従ったという鈴木の言辞を著者は疑うことなく了承する。他年度の日記を焼却しなかったのはなぜか。この焼却一つとっても鈴木の作為を疑ってしかるべきではないか。鈴木の戦時の活動は戦後の検証に耐えられるものか。鈴木が当時の自身の言動に確信があるのなら戦後辻立ちビラ配りしてでも世間に訴えればよかったのに。※字数制限のためここまで。2025/02/16

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