中公新書<br> 現代音楽史―闘争しつづける芸術のゆくえ

個数:

中公新書
現代音楽史―闘争しつづける芸術のゆくえ

  • ウェブストアに17冊在庫がございます。(2024年04月25日 17時55分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 新書判/ページ数 282p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121026309
  • NDC分類 762.06
  • Cコード C1273

出版社内容情報

長い歴史をもつ西洋音楽は、二十世紀に至って大きく転換した。シェーンベルクとストラヴィンスキー『春の祭典』に始まり、多くの作曲家が無調音楽、十二音技法、トーン・クラスター、偶然性の音楽……といったさまざまな技法・実験を繰り広げた。それ以前と異なる現代音楽の特徴として、政治や社会、思想、そして絵画など他の芸術分野との結びつきが強いことが挙げられる。音楽から二十世紀という時代を描き出す。

内容説明

長い歴史をもつ西洋音楽は、二十世紀に至って大きく変貌する。シェーンベルクやストラヴィンスキーに始まり、ジョン・ケージ、武満徹、バーンスタイン…。多くの作曲家が既存の音楽の解体をめざして無調、十二音技法、トーン・クラスター、偶然性の音楽などといったさまざまな技法を開発し、音の実験を繰り広げた。激動する政治や社会、思想を反映しながら時代との闘争を続ける「新しい」音楽のゆくえとは。

目次

第1章 現代音楽の誕生
第2章 ハイブリッドという新しさ
第3章 ファシズムの中の音楽
第4章 抵抗の手段としての数
第5章 電子テクノロジーと「音響」の発見
第6章 一九六八年という切断
第7章 新ロマン主義とあらたなアカデミズム
第8章 二十一世紀の音楽状況

著者等紹介

沼野雄司[ヌマノユウジ]
1965年(昭和40年)、東京都に生まれる。東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程修了。博士(音楽学)。東京音楽大学助教授、米ハーヴァード大学客員研究員などを経て、桐朋学園大学教授。著書『エドガー・ヴァレーズ=孤独な射手の肖像』(春秋社、2019年、吉田秀和賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

81
私は現代音楽に偏見すら持っている人間だが、この本は本当に勉強になった。十二音音楽が和声や対位法に変わる新たな制約になろうとした思いや、音楽に外部音響、偶然性を取り入れる試みの必然性などが、時代背景とともに見事に解説されている。「ケージは、あらゆる概念を破壊したが、作曲家の仕事は楽譜を書くことという信念において最期まで古典的な作曲家だった」などと言わなくてはいけない状況は、「音楽は楽譜である」と堅く信じる私に、作曲とは何かという根源的な問いを突き付ける。音楽を、現代社会と関連付けて理解できる非常にいい本だ。2021/03/06

1959のコールマン

75
☆5。良作。単純に現代音楽の歴史を紐解いていくのではなく、音楽以外の各種の歴史要素を巧妙に混ぜ合わせながら話を進めていく方法を取り、読者を飽きさせない。確かに音楽だけが社会から全く独立して進歩していった訳では無いから、これが正当な現代音楽史と言えばそう言えるのだが、まさかウッドストック・フェスティバルや手塚治虫まで出てくるとは思わなかった。あと、思わずその曲を聴きたくなるような文章にもまいった。ネットで必死に音源を探したくなるじゃないか~~~。主要参考文献、索引付き。特に後者は便利。感謝!2021/03/27

へくとぱすかる

63
音楽という存在の、特性にまで踏み込んでいるので、説得力がある。演奏とともに音が消える点ももちろん、文学や美術とちがって、古典古代からの継承がないことは、案外大きな影響であったらしい。レコードの発明が音楽のあり方を大きく変え、全体主義の政治が音楽の世界を悩ませた(今でも同様である)ことが特筆されている。揺れ動いた現代音楽の、21世紀の「今」が底からわかる本。著者も言うように、YouTubeがある今は、文章を読んだだけで実際の音に触れることができない、あのもどかしさがなくなったのは非常に良いことだと思う。2021/02/13

巨峰

57
20世紀以降の記譜された音楽、すなわち楽譜に記載された音楽の歴史をまとめたもの。作者が最後に述べるように、現代音楽の通史や音盤集・紹介などでまとまったものはほとんどないので貴重な新書であることは間違いない。現代音楽について考えると現代美術は広く受け入れられているのにたいし、現代音楽は殆ど受容されていないということをもう少し考察することができたらよいんだけど。そのきっかけになる一冊であればいいのだが。2021/01/20

Sam

36
とても面白かったし勉強にもなった。密度の濃い読書体験だった。「現代音楽」そのものの理解に加え、著者が「音楽というメディアは社会や思想を映し出している」と述べている通り、時代背景や政治、あるいは別ジャンルの芸術との関係性にまで踏み込んだ整理がされていることにより、一つの流れとしての現代音楽の輪郭が捉えられた(ような気がする)。例えば現代音楽が形成される最初の「切断点」とされる第一次大戦や1968年に世界各地で同時発生した革命といった歴史的出来事、あるいは絵画や小説・映画・建築などとの関連性が詳述されている。2021/04/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/17206728
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。