中公新書<br> 法華経とは何か―その思想と背景

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中公新書
法華経とは何か―その思想と背景

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  • サイズ 新書判/ページ数 314p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121026163
  • NDC分類 183.3
  • Cコード C1215

出版社内容情報

「諸経の王」と称される大乗仏典『法華経』が誕生したのは、釈尊入滅から五百年ほどのち、紀元一世紀末から三世紀初頭のインド北西部だとされる。五三八年の仏教伝来によって日本にもたらされると、宗教・文化・社会に絶大な影響を与えた。本書は『法華経』成立の背景から、各章の詳細、全編を貫く「人間主義」の思想性に至るまで、その全貌を解説する。サンスクリット原典の徹底的な精読を通じて明らかにする、その教えの真意と現代的意義。

内容説明

『法華経』は、釈尊入滅から約五百年後、紀元一世紀末から三世紀初頭のインド北西部で誕生したとされる。日本には六世紀半ばに伝わり、『法華秀句』を著した最澄や「法華経の行者」を自任した日蓮から、松尾芭蕉、宮沢賢治に至るまで、後世に広く影響を与えた。本書では、サンスクリット原典の徹底的な精読を通じて、「諸経の王」とも称される仏典の全体像を描き、平等な人間観に貫かれた教えの普遍性と現代的意義を示す。

目次

1 『法華経』の基礎知識―インドで生まれ、中国から各地に伝えられた経典(題号の意味;サンスクリット原典と翻訳;構成と成立順序;日本文化への影響)
2 『法華経』前夜の仏教―原始仏教から小乗、そして大乗の興起へ(原始仏教の権威主義化;小乗仏教の差別思想;大乗仏教の興起)
3 『法華経』各章の思想―「諸経の王」の全体像(あなたもブッダになれる(序品と第一類)
菩薩としての使命(序品を除く第二類)
民衆強化のために付加された六章(第三類))
4 『法華経』の人間主義―“偉大な人間”とは誰のことか(人間としての釈尊;人と法;永遠の菩薩道)

著者等紹介

植木雅俊[ウエキマサトシ]
1951(昭和26)年、長崎県生まれ。仏教思想研究家。九州大学大学院理学研究科修士課程修了、東洋大学大学院文学研究科博士後期課程中退、1991年から東方学院において中村元氏のもとでインド思想・仏教思想論、サンスクリット語を学ぶ。2002年、お茶の水女子大学で人文科学博士号取得(男性初)。2008‐2013年、東京工業大学世界文明センター非常勤講師。訳書『梵漢和対照・現代語訳 法華経』上・下巻(岩波書店、2008年)で第62回毎日出版文化賞を、『梵漢和対照・現代語訳 維摩経』(岩波書店、2011年)で第11回パピルス賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

49
「100分De名著」の出演者は、放送を種にして、その後にもう少し詳細な新書を出版することがあるが、本書もその一冊だ。橋爪大三郎との対談本『ほんとうの法華経』もあわせて読むとなお分かり易い。著者の目指しているのは、文化としてのいわゆる「お経」ではなく、思想としての法華経の研究というスタンスだ。一神教に比べると弱いテクスト論では、釈尊の教えを改竄している小乗の方こそ非仏説だ。法華経は釈尊の直説ではないが、女性差別や人種差別を否定していて、釈尊の原点に帰る、原始仏教に帰るという意味で思想的には仏説なのである。2023/02/15

kk

23
妙法蓮華経の本質ついての著者の理解を世に問う一冊。絶対的平等主義や人間尊重主義をこのお経の大切なメッセージとして捉え、当時の教団の堕落や教義の変質などに対するアンチテーゼとして原初仏教の教えへの回帰が提唱されているとの考え方。法華経の中心的なテーマとされる「久遠実成」とは瞬間即永遠という気付きであると説いています。こうした受け止めが当を得たものなのかどうかkkにはわかりませんが、法華経の理解に向けて、一つの大きなヒントを貰えたように感じています。2022/07/20

nishiyan

18
長年、仏教研究に携わり、法華経の現代語訳を手掛けている著者による「法華経」についての新書。比較的古い文献を元に法華経成立までの歴史、法華経の各項目ごとの解釈と論述しているのだが、通説を紹介することで著者の考えを示す構成になっている。新書らしい硬い作りは入り難いのだが、繰り返し読むことで味わい深くなってくる。興味深かったのは変成男子に関する論考。方便としての女性が男子となって成仏するという指摘は面白かった。著者訳の『法華経』もぜひ読んでみたい。2020/12/25

はちめ

16
これまでの植木氏の著作と変わった内容はなく、より読みやすくなっている。植木氏は法華経の優れた翻訳者であり研究者であり、また原始仏教の良き理解者でもあるが、植木氏の法華経解釈はあまりにも原始仏教に寄りかかりすぎていると思う。法華経編纂者達がゴータマ・ブッダの真実の教えを取り戻そうと考えていたのはそのとおりだとしても、その教義はあくまでも当時の大乗仏教的な教義であり、小乗仏教との戦いということもあり、原始仏教がもつ素朴な教えからは遠いものでしかありえなかったと思う。☆☆☆☆☆2020/12/29

新父帰る

14
2020年11月刊。法華経に関しては、今まで幾冊か読んできたが、この本が最も分かり易い本だった。同著者の法華経の現代語訳上下を1年くらい前に読んだが、正直例え話が何を意味しているのか、各品の意義とは何なのか各々の品の関連性をどう理解したらよいのか良く分かっていなかった。勿論、本書の解説にはサンスクリット語からの意味について随所に引用され、また既刊の他の著者の書籍についての批評にも触れている。本書での収穫は、如来寿量品と常不軽菩薩品が極めて重要であることに気付かせてくれたことだ。平等主義と人間主義が根幹。2022/04/18

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