出版社内容情報
コロナ禍による演奏機会の激減で、かつてない窮地を迎える音楽の現場。私たちが愛した文化のゆくえは。その最前線と未来を見つめる。
内容説明
二〇二〇年、世界的なコロナ禍でライブやコンサートが次々と中止になり、「音楽が消える」事態に陥った。集うことすらできない―。交響曲からオペラ、ジャズ、ロックに至るまで、近代市民社会と共に発展してきた文化がかつてない窮地を迎えている。一方で、利便性を極めたストリーミングや録音メディアが「音楽の不在」を覆い隠し、私たちの危機感は麻痺している。文化の終焉か、それとも変化の契機か。音楽のゆくえを探る。
目次
第1部 音楽とソーシャル・ディスタンス―巷・空間・文化(社会にとって音楽とは何か―「聖と俗」の共生関係;音楽家の役割について―聞こえない音を聴くということ;音楽の「適正距離」―メディアの発達と「録楽」;非常時下の音楽―第一次世界大戦の場合)
第2部 コロナ後に「勝利の歌」を歌えるか―「近代音楽」の解体(『第九』のリミット―凱歌の時間図式;音楽が終わるとき―時間モデルの諸類型;新たな音楽を求めて―「ズレ」と向き合う;「場」の更新―音楽の原点を探して)
著者等紹介
岡田暁生[オカダアケオ]
1960年(昭和35年)、京都市に生まれる。大阪大学大学院博士課程単位取得退学。大阪大学文学部助手、神戸大学発達科学部助教授を経て、京都大学人文科学研究所教授。文学博士。著書『オペラの運命』(中公新書・サントリー学芸賞受賞)、『ピアニストになりたい!』(春秋社・芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)、『音楽の聴き方』(中公新書・吉田秀和賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
rico
kei302
パトラッシュ
マリリン
-
- 和書
- 中世寺院と民衆 (増補)