中公新書<br> 孫基禎(ソンギジョン)―帝国日本の朝鮮人メダリスト

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中公新書
孫基禎(ソンギジョン)―帝国日本の朝鮮人メダリスト

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  • サイズ 新書判/ページ数 212p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121026002
  • NDC分類 782.3
  • Cコード C1223

出版社内容情報

1936年のベルリン五輪マラソンで金メダルを獲得した孫基禎(ソンギジヨン)。日本は国威発揚に利用、朝鮮では民族の優秀性を示す英雄と扱い「日章旗抹消事件」が起きた。戦後韓国では陸連トップやソウル五輪開会式で聖火ランナーを務め、英雄視は続く。他方で、戦時中に学徒志願兵の募集など対日協力に従事した翳が近年明らかになってきた。本書は、スポーツ選手が国と民族を背負わされた20世紀、「英雄」とされた孫の生涯を描く。

内容説明

1936年のベルリン五輪マラソンで金メダルを獲得した孫基禎。日本は国威発揚に利用、朝鮮では民族の優秀性を示す英雄と扱い「日章旗抹消事件」が起きた。戦後韓国では陸軍トップやソウル五輪開会式で聖火ランナーを務め、英雄視は続く。他方で、戦時中に学徒志願兵の募集など対日協力に従事した翳が近年明らかになってきた。本書は、スポーツ選手が国と民族を背負わされた20世紀、「英雄」とされた孫の生涯を描く。

目次

序章 帝国日本・朝鮮民族の「英雄」
第1章 マラソンでの躍進―1912~32年
第2章 ベルリン五輪の栄光―1932~36年
第3章 日章旗抹消事件の衝撃―1936年8月
第4章 帝国日本による翻弄―1936~45年
第5章 解放後の世界で―過去の栄光と呪縛
終章 民族を背負った「英雄」とは

著者等紹介

金誠[キンマコト]
キム・ソン。1974年兵庫県生まれ。神戸大学大学院国際協力研究科博士後期課程単位取得退学。博士(学術)。2007年より札幌大学専任講師、准教授を経て、17年より札幌大学地域共創学群教授。専攻はスポーツ史・朝鮮近代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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おかむら

34
戦前のベルリン五輪のマラソン金メダリスト、ソン・ギジョンの波乱に満ちた生涯。スポーツ選手が政治に利用される例は数々あれど、帝国日本の植民地になってた時代の朝鮮の選手というその後も両国の思惑に振り回される人生…。「いだてん」のサイドストーリーとしても興味深い。韓国で映画化しないかなあ。観たいなあ。2020/10/04

サケ太

25
大河ドラマ『いだてん』で初めてその存在を知った人物。孫基禎。ナチスが開催したベルリンオリンピックのマラソンにて金メダルを獲得した人物。日本帝国支配下で、様々な思惑と奮闘の中で手に入れた金メダル。その後、“英雄”として扱われた彼の生涯。日本帝国の、朝鮮民族の、そして韓国の。スポーツの本質、その結果により、代表として祭り上げられてしまった人生。幼少期からの貧困の時代。マラソンに目覚めた時代。彼を美化した人物たち。戦時中、戦後。孫基禎の切実な願い。最後の彼の走りが幸せだったことを願う。2020/08/08

鈴木拓

19
1936年のベルリン五輪、マラソンで優勝したのは孫基禎、3位に入ったのは南昇竜、二人の朝鮮人だった。当時、日本の統治下にあり、日本人として出場した彼らに、多くの人が歓喜した瞬間だった。しかし、日本と朝鮮半島で、その捉え方には違った意味があった。この本はとても冷静かつ公平な視点で孫基禎氏の人生と当時の背景を伝えていると思う。日本国籍のランナーとして、オリンピックのマラソンで初めて金メダルを獲得した孫基禎氏の名前やその背景を、日本人としてしっかり記憶しておくべきだと思う。2022/04/29

Masakazu Fujino

8
ベルリンオリンピックマラソン金メダリスト孫基禎について書かれた本を初めて読んだ。帝国日本で国威発揚に利用され、朝鮮では民族の優秀性を示す英雄とされ、一転日本から警戒されるようになる。ベルリンオリンピックで金メダルを取った後は、日本の明治大学にも進学したが、ほとんど走らなかったことを知った。(箱根駅伝にも出走依頼を受けたが走らなかった)戦後も韓国では英雄視されたが、故郷の新義州は南北に分断された朝鮮半島の最北端であり、帰ることは出来なかった。国家と民族に翻弄された人生なのだな。2020/09/26

電羊齋

8
「最後にお願いですが、選手たちに英雄心を与えず、選手たちを商品化せず、選手たちを政治道具化しないことを強く願います」。1950年、孫基禎が後輩選手たちのために述べた言葉である。帝国日本では国威発揚と「内鮮融和」の象徴として、朝鮮では朝鮮民族の優秀性を示す英雄として、そして戦後の韓国スポーツ界での英雄視と、帝国日本、朝鮮、戦後の韓国それぞれにおいて国と民族を代表させられてきた孫基禎。スポーツ選手が当人の意思とは関わりのないところで、何かを「代表」させられてきた近現代という時代の翳について考えさせられた。2020/09/21

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