出版社内容情報
アメリカ社会、とりわけ若い世代で広がりつつあるリバタリアニズム(自由至上主義)。公権力を極限まで排除し自由の極大化をめざす立場だが、人工妊娠中絶や同性婚に賛成するなど、「保守」や「共和党」とは必ずしも同一ではないため、日本人には理解しにくい面がある。「自由の国」アメリカで、「自由」を突き詰めることによって、国家が果たすべき最低限の役割とは何かが問い直されている現状を浮き彫りにする。
渡辺靖[ワタナベヤスシ]
著・文・その他
内容説明
アメリカ社会、とりわけ若い世代に広がりつつあるリバタリアニズム(自由至上主義)。公権力を極限まで排除し、自由の極大化をめざす立場だ。リベラルのように人工妊娠中絶、同性婚に賛成し、死刑や軍備増強に反対するが、保守のように社会保障費の増額や銃規制に反対するなど、従来の左右対立の枠組みではとらえきれない。著者はトランプ政権誕生後のアメリカ各地を訪れ、実情を報告。未来を支配する思想がここにある。
目次
第1章 リバタリアン・コミュニティ探訪(フリーステート・プロジェクト;人類を政治家から解放しよう)
第2章 現代アメリカにおけるリバタリアニズムの影響力(「デモクラシー・ギャング」から身を守れ;「私、鉛筆は」…)
第3章 リバタリアニズムの思想的系譜と論争(自由思想の英雄たち;自由は不自由?)
第4章 「アメリカ」をめぐるリバタリアンの攻防(アレッポって何?;アメリカのムッソリーニ)
第5章 リバタリアニズムの拡散と壁(越境する「アイデアの共同体」;自由への攻防)
著者等紹介
渡辺靖[ワタナベヤスシ]
1967年(昭和42年)、札幌市に生まれる。97年ハーバード大学大学院博士課程修了(Ph.D.社会人類学)。ハーバード大学国際問題研究所、オクスフォード大学シニア・アソシエート、ケンブリッジ大学フェローなどを経て、2005年より慶應義塾大学SFC教授。専門はアメリカ研究、文化政策論。日本学術振興会賞、日本学士院学術奨励賞受賞。著書『アフター・アメリカ』(慶應義塾大学出版会、2004年、サントリー学芸賞、アメリカ学会清水博賞、義塾賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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