出版社内容情報
日本における国際政治学の最大の巨人・高坂正堯(1934?96)。中立志向の理想主義が世を覆う60年代初頭、28歳で論壇デビューした高坂は、日米安保体制を容認、勢力均衡という現実主義から日本のあり方を説く。その後の国際政治の動向は彼の主張を裏付け、確固たる地位を築いた。本書は、高坂の主著、歴代首相のブレーンとしての活動を中心に生涯を辿り、戦後日本の知的潮流、政治とアカデミズムとの関係を明らかにする。
服部龍二[ハットリリュウジ]
著・文・その他
内容説明
日本における国際政治学の最大の巨人・高坂正堯(1934~96)。中立志向の理想主義が世を覆う60年代初頭、28歳で論壇デビューした高坂は、日米安保体制を容認、勢力均衡という現実主義から日本のあり方を説く。その後の国際政治の動向は彼の主張を裏付け、確固たる地位を築いた。本書は、高坂の主著、歴代首相のブレーンとしての活動を中心に生涯を辿り、戦後日本の知的潮流、政治とアカデミズムとの関係を明らかにする。
目次
序章 父・高坂正顕と二人の恩師―幼少期から学生時代まで
第1章 二八歳の論壇デビュー―「現実主義者の平和論」
第2章 『宰相 吉田茂』と『国際政治』―三つの体系
第3章 佐藤栄作内閣のブレーン―沖縄返還からノーベル平和賞工作へ
第4章 「三角大福中」の時代―防衛政策と『古典外交の成熟と崩壊』
第5章 国際政治の地平と中曽根康弘内閣―文明論と「日本異質論」
第6章 冷戦終結から湾岸戦争へ―「道徳は朽ち果てる」
第7章 日本は衰亡するのか―「人間の責任」
終章 最期のメッセージ―四つの遺作
著者等紹介
服部龍二[ハットリリュウジ]
1968(昭和43)年東京都生まれ。92年京都大学法学部卒業。97年神戸大学大学院法学研究科単位取得退学。博士(政治学)。現在、中央大学総合政策学部教授。日本政治外交史・東アジア国際政治史専攻。著書『東アジア国際環境の変動と日本外交 1918‐1931』(有斐閣、2001年、吉田茂賞受賞)、『日中国交正常化―田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦』(中公新書、2011年、大沸次郎論壇賞、アジア・太平洋賞特別賞受賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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