出版社内容情報
兼好は鎌倉時代後期に京都・吉田神社の神職である卜部家に生まれ、六位蔵人を経て左兵衛佐として天皇に仕えた後、出家して徒然草を著した。――現在広く知られる彼の出自や経歴は、兼好歿後に捏造されたものである。筆者は同時代史料をつぶさに調べ、兼好の足跡を辿るとともに、徒然草の再解釈を試みた。鎌倉、京都、伊勢をゆく兼好の視点から、中世社会に新たな光を投げかける。
内容説明
兼好は鎌倉時代後期に京都・吉田神社の神職である卜部家に生まれた。六位蔵人・左兵衛佐となり朝廷に仕えた後、出家して「徒然草」を著す―。この、現在広く知られる彼の出自や経歴は、兼好没後に捏造されたものである。著者は同時代史料をつぶさに調べ、鎌倉、京都、伊勢に残る足跡を辿りながら、「徒然草」の再解釈を試みる。無位無官のまま、自らの才知で中世社会を渡り歩いた「都市の隠者」の正体を明らかにする。
目次
第1章 兼好法師とは誰か
第2章 無位無官の「四郎太郎」―鎌倉の兼好
第3章 出家、土地売買、歌壇デビュー―都の兼好(一)
第4章 内裏を覗く遁世者―都の兼好(二)
第5章 貴顕と交わる右筆―南北朝内乱時の兼好
第6章 破天荒な家集、晩年の妄執―歌壇の兼好
第7章 徒然草と「吉田兼好」
著者等紹介
小川剛生[オガワタケオ]
1971年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部国文学専攻卒業、同大学院博士課程中退。熊本大学助教授、国文学研究資料館助教授、2007年准教授、09年慶應義塾大学文学部准教授を経て、16年より教授。2006年、『二条良基研究』で角川源義賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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