出版社内容情報
第2次世界大戦後、日独兵士・民間人ら400万人以上が、ソ連に抑留され労働を強制された悲劇。その起源から実態までを描いた決定版。
内容説明
第2次世界大戦の結果、ドイツや日本など400万人以上の将兵、数十万人の民間人が、ソ連領内や北朝鮮などのソ連管理地域に抑留され、「賠償」を名目に労働を強制された。いわゆるシベリア抑留である。これはスターリン独裁下、主に政治犯を扱った矯正労働収容所がモデルの非人道的システムであり、多くの悲劇を生む。本書はその起源から、ドイツ軍捕虜、そして日本人が被った10年に及ぶ抑留の実態を詳述、その全貌を描く。
目次
序章 矯正労働収容所という起源(強制労働による社会主義国家建設;ポーランド侵攻による捕虜収容所開設)
第1章 二〇〇万余のドイツ軍捕虜―侵略の「人的賠償」(独ソ戦争―ソ連軍捕虜への過酷な仕打ち;ドイツ軍捕虜の運命―労働使役と劣悪な収容所;政治教育と送還―反ファシスト要員の養成)
第2章 満洲から移送された日本軍捕虜―ソ連・モンゴル抑留(日ソ戦争―満洲制圧と日本軍捕虜六〇万人;処遇と送還―「三重苦」と日本人同士の争い;抑留の地域差―ハバロフスク地方とモンゴル;独立労働大隊―ドイツ軍捕虜体験者との接触;戦犯・政治犯とされた長期抑留者)
第3章 「現地抑留」された日本人―忘却の南樺太・北朝鮮(ソ連軍による南樺太・北朝鮮占領;南樺太居留民三〇万人―「島ぐるみ」抑留;北朝鮮居留民と満洲避難者の総難民化)
終章 歴史としての「シベリア抑留」の全体像へ
著者等紹介
富田武[トミタタケシ]
1945(昭和20)年福島県生まれ。71年東京大学法学部卒業、81年同大学院社会学研究科博士課程満期退学。88年成蹊大学法学部助教授、91年より同教授。2014年より成蹊大学名誉教授。専攻はソ連政治史、日ソ関係史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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