中公新書
被災した時間―3・11が問いかけているもの

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  • サイズ 新書判/ページ数 215p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121021809
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C1236

内容説明

2011年3月11日、三陸沖を震源とする巨大地震が発生した。東北大平洋岸には大津波が襲来し、福島第一原発では水素爆発が起きた―。この未曽有の大災害に、精神科医で被災地の出身者である著者はどう向き合い、何を伝えようとしてきたのか。本書は、日々深刻化する事態の中で手探りで続けられた全発言のドキュメントである。被災者のこころのケアから原発問題まで、日本社会が直面している課題を浮き彫りにする。

目次

1 3・11とどう向き合ったのか―二〇一一年三月~七月(「復興」の一〇年を若者の希望に;雅子妃への、きわめて控えめな提言;チェルノブイリにはなり得ない ほか)
2 原発事故の渦中で―二〇一一年八月~二〇一二年三月(放射能とケガレ;医療ボランティアとして被災地に入って;放射性物質汚染とデモ ほか)
3 3・11が問いかけているもの(この一年をふり返って;精神科医として;脱原発と終わらない被災期間)

著者等紹介

斎藤環[サイトウタマキ]
1961年生まれ。岩手県出身。筑波大学医学研究科博士課程修了。医学博士。現職は、爽風会佐々木病院診療部長。専門は思春期・青年期の精神病理学、病跡学、ラカンの精神分析、「ひきこもり」問題の治療・支援ならびに啓蒙活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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寛生

50
【図書館】震災直後にある精神科医斉藤の《静けさ》のようなものを感じる。極端な言語表現を回避し、斉藤は日常性を回復することに力を注ぐ。斉藤は、ホロコースト後、詩人となるツェランが絶望の中から、言葉にむかう姿を幾度も取り上げ、人間としていき続ける上で消えない瘢痕をのこす言葉にむしろ信頼をおき、死者と対話をする事を始める。過酷な被災状況下、体調不良の雅子妃が被災地のために《祈る》ことで自らが癒されるかもしれないと呼びかける。カオスの中だからこそ、人は祈り続けることによって生き延びることができるのだろうか。2014/06/29

ころこ

39
当時を知らない世代が、早いもので小学生になっており、あと10年もすると歴史上の出来事といわれる日が訪れます。東北出身で精神科医の著者が、東日本大震災についてその時々に綴った、新聞や雑誌などに掲載された短い文章や対談の集積です。身構えないあっさりした読み易さが、当時の雰囲気を伝えています。権威と感じてしまう精神科医も、経験から試行錯誤を経て言葉を生み出していくのだなということが分かります。いささかほっとしますが、そこにも鋭い視点が伺えます。震災は悲しいマイナスの面だけではなく、ひきこもりや精神疾患に苦しめら2019/05/20

玻璃

4
図書館本。2012年刊行とのことで、10年近く経った今読むのはいろいろ感慨深いものがある。当時PTSDがあまり見られなかったというのはとても意外。みんなが被災するからと言われればなるほどと思うし、引きこもりのほうが問題というのは素人にも分かる気がする。著者は10年経った今の状況をどのように見ているのだろう。また、かつて書いたこれらのことを振り返って、どう感じているのだろう。2021/10/14

readtuktuk

4
メモ〈私は精神科医として、できるだけ悲観的な変化を強調しないスタンスで発信しようと心がけていました。「これで日本は何もかも変わった」とか、「経済も文化もすべて終わった」とかいう発言は、正しいかどうか以前に、自暴自棄的な“表出”でしかないと考えておりましたので、そういう発言は徹底して禁欲しました。判断に迷った場合は、ともかく淡々と日常に復帰しましょうということを強調するスタンスを心掛け、そこはなんとか維持できたのではないか、と思っています。〉(p191)2012/09/15

やす

1
久しぶりに東日本大震災のことを深く考えた。2019/11/18

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