中公新書
ぼくの翻訳人生

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  • サイズ 新書判/ページ数 267p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121017789
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C1298

出版社内容情報

翻訳者は反逆者? 翻訳歴50年の著者は、数々の名訳を送り出したポーランド語翻訳の第一人者。外国語との出会いや日本語をめぐる自分史。

内容説明

翻訳を手がけて半世紀。著者はポーランド語翻訳の第一人者であり、ロシア語、英語、仏語からも名訳を世に送り出してきた。満洲での外国語との出会い、占領下の民間検閲局やA級戦犯裁判での仕事、外信部記者時代の思い出。翻訳とは、落とし穴だらけの厄介な作業だという。本書は、言葉を偏愛する翻訳者の自分史であると同時に、ひとりの日本人の外国語体験の記録でもある。トリビア横溢の「うるさすぎる言葉談義」を付した。

目次

第1章 言葉の自分史(言葉好き;ロシア語との出遇い;引き揚げ、焼き出され、そして終戦)
第2章 翻訳に迷い込むまで(就職前後;筆慣らし;外国語習得)
第3章 ぼくの翻訳書(最初の三冊;翻訳読本 ほか)
うるさすぎる言葉談義―あるいは、人生とは日本語のすべてに通ずるためには、あまりにも短すぎる(翻訳に携わる者の必須条件;『検察官』ばかりが誤訳ではない;勝負は日本語だ;冒険と反逆)

著者等紹介

工藤幸雄[クドウユキオ]
1925年(大正14年)、大連に生まれる。翻訳家、著作家。東京大学文学部仏文科卒。インディアナ大学大学院修士課程中退。共同通信社に入社し、外信部記者。ワルシャワ大学日本学科講師を経て、1975年、帰国。77年、多摩美術大学教授。専攻はポーランド文学、ロシア文学。訳書『ブルーノ・シュルツ全集』(新潮社、1998年)で読売文学賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネムル

15
ポーランド文学絶望の三狂人のうち二人(シュルツ、ゴンブローヴィチ)を訳したはいいが、やはり売れるような本ではなく、小鷹信光がポルノの創訳で儲けたことを参考に己も真似るが思いのほか売れず、十数年前にして東京創創元社近刊と紹介されている完本『サラゴサ手稿』はいまだに出ず、この新書も絶版という、絶望の半世紀。さらに重たいことに、工藤幸雄の初めての翻訳がヒッチが映画化してる『泥棒成金』の原作らしいのだが、その共訳者の田中融ニは最後に癌を宣告され、自殺しているとのこと。絶望の話題にキリがない……。2016/01/24

いのふみ

3
カッコ書きが多かったり、話があとさきになったり、もう少し整理してほしかったと思ったが、思い出すままに自由に語っている感じに少しずつ馴染んでいった。この著者は、自慢をしたり、文句を言ったりすると面白くなってくる。留学先のボーランドから帰国して、古巣・共同通信社に戻ろうか考えていた著者に井上光晴が言った「宮仕えはするな。おれたちは、死に向かって突進しているんだ」という言葉が響いた。2020/06/22

takao

2
ふむ2023/02/12

snijeg

1
冗長すぎる…。 現実的な事も書いてありますが、ご本人の気難しさが全面にでている感じがしました。2020/04/19

Kid Ayrack

1
この時代に大学を出てる人らには翻訳ができるレベルで複数言語を扱えた人がゴロゴロいたんだな…。まずは日本語が大事。そこから気が遠くなるような思いをして、積み重ねていくしかないということか。2015/05/21

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