内容説明
いわずとしれた伝奇小説『南総里見八犬伝』の作者滝沢馬琴は、実に具体的かつ詳細な日記を残している。長男の嫁の路も、馬琴のあとをついで同様の日記を書き続けた。下級とはいえ武士であることを意識し続けた馬琴も、隠居後の生活は町人のそれにほぼ近い。家族の結婚、お産、離縁、死別から台所事情、近所づきあい、祝儀のやりとりまで、十九世紀中頃を生きた江戸市井人たちの四季折々を垣間見る。
目次
滝沢馬琴家の家族
家族の結婚、お産、離縁
家族の死別
住居、ペット、風呂
馬琴の財布、路の財布、男の家事
近所づきあい、助けあい
四季の歳事、食べもの
著者等紹介
高牧実[タカマキミノル]
1933年(昭和8年)、飛騨高山に生まれる。56年、東北大学文学部国史学科卒業。71年、岐阜県芸術文化研究顕彰を受賞。75年以降、聖心女子大学文学部の教壇に立つ。現在、同大学名誉教授。日本近世史専攻。文学博士
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