内容説明
超高層ビルの窓からは、江戸の文人墨客が夢みた大江戸一目図屏風を体験し、ドライブでは昔の八景画や回遊式庭園に代わる空間を味わう。海外旅行先では、絵葉書風の紋切り型でない、思いがけぬ景色を発見する。著者はこうした例を通して「制度化された」古典的風景にとらわれない、自らのうちに生成される風景の現場に読者を誘い、風景の愉しみ方を会得させてくれる。前著『風景学入門』につづく、キーワード付実践篇。
目次
序章 風景はどのように立ち現れるか
第1章 視線の饗宴
第2章 言分けの風景
第3章 身体の想像力
第4章 場所の面影
第5章 風景の鮮度
著者等紹介
中村良夫[ナカムラヨシオ]
1938年(昭和13年)、東京に生まれる。1963年、東京大学工学部土木工学科卒業。日本道路公団技師、東京大学助手、講師、助教授、東京工業大学教授を経て、現在、京都大学大学院教授(土木システム工学)。専攻、景観工学・国土運営学。工学博士
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