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中公新書
臨海副都心物語―「お台場」をめぐる政治経済力学

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  • サイズ 新書判/ページ数 297p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121015419
  • NDC分類 318.7
  • Cコード C1265

内容説明

東京・品川のお台場沖にテレポートを。東京都の構想はいつしか世界最大級の都市開発「臨海副都心」へと発展した。独自のプロジェクトを目指す鈴木知事と中曽根民活の目玉にと画策する金丸副総理の確執。バブル経済崩壊のダメージと青島知事の都市博中止決定による計画の変更。しかし今や「レインボータウン」は首都圏最大の集客空間に成長した。政治経済の力学に翻弄された誕生までの軌跡を計画の立案者がえがく。

目次

プロローグ
1 埋立地に未来都市の夢
2 政治の介入、防戦の民活目玉プロジェクト
3 企業の進出合戦から一転、バブル経済崩壊へ
4 PR役の博覧会がいつの間にか主役に
5 情報都市から集客都市へ
エピローグ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アナーキー靴下

78
お台場…埼玉にいた頃は魅力を感じなかったのに、東京に移り住んでから何故だか無性に惹かれるようになった場所である。他著者の本からの引用「安い、速いファーストフードのようなリゾート」は言い得て妙だ。今の姿は計画通り、目標達成後の姿なのだろうか、が気になり、この本を手に取ったのだが、1980年代から始まる臨海副都心の物語に、私自身の半生にも通ずるものを感じ、こんなにも感情を揺さぶられる読書となるとは思いもよらなかった。この本の発行は20年前なのだが、子供の頃からの東京、日本に対するイメージの変遷を見るようだ。2021/07/12

ねこじた

0
本書では東京テレポート、レインボーブリッジ、テレコムセンターなど、いわゆる「お台場」(本来は臨海副都心の一部地区を指す)を連想させる言葉・地名がなぜこういう名前なのか、を示してくれる。バブル時代に興った東京テレポート構想が時間の変遷とともに臨海副都心として復活したり、中央省庁と東京都の間で利害が対立したり、金丸や小沢といった政治家の名前が出てきたりして、臨海副都心計画を最初から見てきた著者ならではの幅広い視点で計画の行く末を追っていくことができる。今ある姿の臨海部と、構想時点との差異を比べてみると面白い。2012/08/09

kiriya shinichiro

0
都政の闇の本だった……ダークすぎて読むのがつらかった……自分が設計した物がどんどん違う物に変えられていく怨嗟の本でもあった。なるほど、そういう発送でお台場はああいう風になったのか、開発が遅れたのはそういうわけか、なるほど都市博って思った。あの移り変わりを見ていない人には、ぜんぜんわからない本だろうな。2021/11/14

ルミー

0
お台場開発をめぐる裏話。金丸信の民活構想からはじまる政治的な要因やバブル崩壊などの経済的要因によって筆者の"理想"からは離れてしまったのだろうと感じた。お台場は建物や歩道に気合が入りまくりの超絶バブルスポットだと感じている。開発から30年経ち、商業施設なども陳腐化している。今後はタワマンの森となっていくんだろうなあ。2021/06/16

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